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徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

銀塩写真講座 Step1 / 1日目 ピンホールカメラ実習1:カメラオブスクラ観察

2019年08月18日 | 銀塩写真講座


2019年度の銀塩写真講座、初日のレポートです。



まずは写真の原理を知ることから。
今回
像を結ぶ現象を観察するために
3つのカメラオブスクラを準備しました。

カメラオブスクラとは
暗い部屋という意味です。
詳しくはWikiにて確認下さい。



最もシンプルな構造のカメラです。
ボール紙をコの字に折って孔をあけただけですが
おぼろげながらも画像を認識できます。



次は筒状
画像の投影面を動かせる仕組みです。
筒を覗いて見える画像がコチラ
左右上下反転画像が見えます。



最後は・・・
虫眼鏡のレンズを取り付け
45度の傾斜をつけた鏡を内部に入れています。



レンズを使うことで
ピントを合わせる動作が必要となりますが
針孔よりも鮮明な画像を認識できます。



一通りの観察を終えたのち
次のピンホールカメラ撮影実習に使う
カメラを作りました。



作り方はカンタン。
六切印画紙が入るサイズの箱を用意し
内部を黒く塗ります。



そして
孔をあけた板を箱に取り付け・・・



印画紙を固定するためにペーパーセメントを塗り・・・
内部に光が入らぬように隙間テープを貼り・・・



黒布ガムテープでシャッターを作って完成。

次回は
このカメラを用いて撮影
そして
暗室での現像実習をおこないます。



ティータイムでは
ピンホール写真作品集を見ながら
撮影計画を立てました。


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銀塩写真講座 Step3 / 7日目 バライタプリントの仕上げ

2019年08月12日 | 銀塩写真講座


銀塩写真講座、最終日の報告です。

バライタ印画紙による
写真作品の仕上げ方を学びました。



暗室にて仕上げたバライタプリントは
無酸性の保存箱に入れておく
保存箱は印画紙サイズで市販されている
購入先は・・・
など
プリント後の扱いについて紹介してから
仕上げ方の実習に取り組みました。



乾燥後の印画紙は
画面が波打ったり、カーリングします。
その対処として・・・



ドライマウントプレス機という
大きなアイロンのような機材を用い
熱と圧をかけて平面状にする
フラットニングをおこないます。

その後はスポッティング。



暗室でのプリント時に
フィルムに付着したホコリなどが原因でできる
白い斑点を目立たなくさせます。
このスポッティング作業では
極細の筆でインクを塗り込みます。



バライタプリントの最終工程では
周辺の黒濃度にインクの色を合わせること
1ミリ以下の点を描くことなど
集中力を高めて作業を進めなくてはなりません。
筆の扱いに慣れていない方にとっては
最後の難関となります。



銀塩写真作品を仕上げる本講座は
以上をもって終了。

徳永写真美術研究所は
受講後も暗室等の設備をお使いいただける体制です。
今後は自主的に暗室作業を重ね
制作を継続いただきたいと思います。


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銀塩写真講座 Step3 / 6日目 バライタ印画紙でのプリント実習

2019年07月27日 | 銀塩写真講座



バライタ印画紙でのプリントに取り組みました。



4×5フィルムからのプリントの場合は
これまで使用してきた引伸機ではなく
ひとまわり大きい大判フィルム用の機材を使用します。



機材は大きくなりましたが操作は同じ。



ただし
ネガキャリアに挟んだフィルムの
ほこり取りは入念におこないます。

<プリント中の様子は省略>

プリント作業に励むこと数時間・・・



水洗工程へと進んだ写真を
水洗促進剤に浸し
プリントウォッシャーへ・・・



ウォッシャーのスリットに
印画紙を入れ1時間ほど水洗。



水洗中は休憩しながらも
この日のプリントメモを
ノートに書き留めておきます。



水洗処理を怠ると
写真の保存性に影響します。
しっかり水洗をおこない
その後は自然乾燥。

後日
フラットニング
スポッティング
マッティング

工程を経て
バライタ印画紙での写真作品を仕上げます。

続く



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銀塩写真講座Step3 / 5日目 再びのシートフィルム現像&コンタクトプリント

2019年06月28日 | 銀塩写真講座




前回のフィルム現像で仕上がった
ネガフィルムの濃度が薄かった点を踏まえ
再度、撮影をおこない
再度、フィルム現像に取り組みました。



データが安定しない理由は
手作りのピンホールカメラを用いた撮影であるから。
微調整を経て再チャレンジです。



今回、新たな道具を使いました。
全暗室対応のフィルム現像タイマー。
工程ごとに時間を知らせる機能のアプリです。
赤の発光具合も調節できます。



作業に着手する前に手順を確認



薬品を準備
2枚のバットで液温管理を厳重にしました。



<現像は全暗室での作業につき写真はナシ>





水洗の段階で蛍光灯をつけ



水洗促進剤に浸し
水洗器にてしっかり水洗



その後は
フィルムドライヤーにて乾燥



フィルムの状態をルーペで確認したところ
まずまずの仕上がりでした。



その後
休みを挟まずコンタクトプリントまで仕上げて終了。

この日のうっかりミスは
コンタクトプリントに使用した印画紙が
バライタ紙だった事!





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銀塩写真講座 Step3 / 4日目 4×5フィルムのシートフィルム現像

2019年06月08日 | 銀塩写真講座




いよいよ作品制作の実践段階となりました。

この日は
自作のピンホールカメラで撮影した
フィルムの現像に取り組みました。



まずは
ノートを参照して手順の確認から。



液温の調整を入念におこない現像作業に着手。

<現像は全暗室での作業のため記録写真はナシ>



最終水洗を終えたフィルムを
水滴防止液に浸して・・・



フィルムドライヤーに吊るし・・・



乾燥させます。



仕上がったフィルムです。
少しネガ濃度が薄かったことを確認して
この日の実習を終えました。


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銀塩写真講座 Step3 / 3日目 バライタ印画紙でのプリント1

2019年05月23日 | 銀塩写真講座



銀塩写真講座における最終段階
バライタ印画紙を用いてのプリントに取り組みます。



まずは、これまで使用していた
RCペーパーと呼ばれる印画紙との違いの解説から。



最後の水洗工程では
アーカイバルプリントウォッシャーを使用します。



処方の説明を終えた後は
暗室にてプリントに取り組みます。
引伸機による露光作業はこれまで通り・・・



その後の現像作業は
<現像液> <停止液> <定着液> <水洗>
だったところが
<現像液> <停止液> <定着液> <予備水洗> <水洗促進剤> <本水洗>
となります。

加えて各液の処理時間も長くなります。



アーカイバルプリントウォッシャーでの水洗後は



水滴を拭き取り自然乾燥。
乾燥を急ぐ場合はエアコンの風にあてて乾かします。



手間と時間を掛けて仕上がった写真は
意思を持ったかのようにカーリングした状態となります。

後日、このカールを抑えるため
プレス機にてフラットニングという作業をおこないます。

この日はカールした状態で作業を終えました。 


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銀塩写真講座 Step3 / 2日目 大型カメラ撮影&現像実習2:モノクロポジフィルム作り

2019年05月13日 | 銀塩写真講座


前回に引き続きモノクロポジフィルム作りに取り組みます。



まずは、先に仕上がったポジフィルムの見直しから。
その後、撮影をおこないます。

しかし






4×5カメラと照明のセッティングを終えたところで
ある受講者に電話が入り
翌週に迫った作品展の展示に変更があるとの連絡が・・・



展示の変更に伴い
その対策について相談に乗りました。

少人数制の私塾ゆえ
可能な限り
個々の状況に合わせた対応を心掛けています。


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銀塩写真講座 Step3 / 1日目 大型カメラ撮影&現像実習1:モノクロポジフィルム作り

2019年04月07日 | 銀塩写真講座






銀塩写真講座 Step3 、初日のレポートです。
Step3では作品制作を進めます。

・・・ですが
講座では
将来の制作において
もしかしたら役に立つかもしれない
銀塩写真の可能性を考察する
プラスアルファの要素も含めます。

 この日は
4×5カメラを用いた撮影と
シートフィルム現像に取り組みました。



大型カメラ初心者の方にとっては
フィルムホルダーにフィルムを入れる練習から。



その後はカメラの取り扱いを学び・・・



いざ、撮影。

被写体はネガ画像!?



モノクロネガフィルムを用いて
ネガ画像を複写する実習です。

このような撮影実習は
徳永写真美術研究所でしか
おこなわれていないと思います。
たぶん。




撮影後は暗室に移動し
フィルム現像に取り組みました。
真っ暗な闇の中での作業となります。



上の写真は現像作業終了直後の様子です。
水洗促進剤に浸し中。



その後は水洗器に移し水洗。



水洗後は
フィルムドライヤーに入れて乾燥。

仕上がりは・・・



上の写真は
ビル群が立ち並ぶ夜景を撮影した画像です。



モノクロポジ画像のフィルムを仕上げて
この日の実習は終了。

<ネガ画像をネガフィルムで撮影してポジフィルムを作る>

奇妙な撮影&現像実習ですが
様々な考察ポイントを含んでいるのではないでしょうか。


記:徳永好恵


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銀塩写真講座 Step2 / 3日目 写真研究:実体験を伴う学び

2019年03月23日 | 銀塩写真講座




銀塩写真講座Step2での
写真の歴史を俯瞰することで
今回の受講生は
写真誕生前・創成期の映像に
興味を持ったとの事。

そこで
実体験を伴う学びとして
映像を留める装置を作りました。



写真右の手作りカメラをお手本に



4×5のフィルムホルダーを装着する仕様で



ピンホールカメラを作りました。



マイクロスコープで
穴の大きさや形状を確認。



穴のサイズから絞り値を割り出し
モノクロフィルムで撮影。



撮影後は現像作業。



全暗室にて皿現像に取り組みました。



現像後は、水洗→乾燥と進め



仕上がりを確認。



ライトビューアーに置いて
仕上がりを確認したところ
数か所
フィルムにキズが見受けられました。
また
フィルム濃度が薄い状態でした。

長時間露光の場合
実行感度が低下する相反則不軌を考慮して
撮影しなければならないことを確認。



この日は
仕上がったフィルムから
コンタクトプリント作成までをおこないました。

引き続き
本装置を用いて映像を捉えることに取り組みます。
この日の幾つかの問題点に対し
次回には改善できるようレクチャーして終了。

記:徳永好恵


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銀塩写真講座 Step2 / 2日目 写真研究:写真史レクチャー2

2019年03月08日 | 銀塩写真講座


写真誕生前、創成期に思い馳せた前回に引き続き
今回はその後から現代までの写真にまつわるアレコレを紹介。



適宜、徳永写真美術研究所の蔵書を参照しながら
受講生の関心ある部分を膨らませ
対話型の講義をおこないました。



Step2の写真研究には実習はありませんが
個々の作品制作につながる話も多く含めました。

銀塩写真講座の3つのステップの流れの中で
このStepではは写真の歴史を踏まえ
自身が取り組むべき方向を定める事を目的としています。


記:徳永好恵


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