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韓国康津郡・月南寺址 高麗時代創建と伝わる以前の百済時代(6~7世紀)の瓦が出土

2012年12月04日 | 韓国の遺跡・古墳など
 民族文化遺産研究院は3日、康津郡城田面月南里月出山(강진군 월남리 월출산)南側山の斜面にある月南寺址(월남사지)を発掘調査し、その結果、瓦当と平瓦をはじめとする6-7世紀頃の百済時代瓦を収集し、既に百済時代に創建した寺刹があったことが分かったと発表した。
月南寺は高麗時代の高僧・真覚国師、慧(1178~1234年)が創建したと伝わり、それ以前を遡る文献記録や考古学的証拠がなかった。
 また、月南寺址三層石塔(宝物298号)は、やはり高麗時代に制作されたものと考えられてきたが、百済様式をたくさん備えた模塼塔であり、建設時期を再検討する契機になるものとみられる。
 全南で百済寺刹はこれまで発掘された前例がなく、百済仏教史上および6世紀頃の全南一帯に対する支配体性を再考するにおいても重要な発見である。
 百済時代の出土品: 瓦当・平瓦当・平瓦・・・全南では初出土
 高麗時代の出土品: 高さ23㎝の金銅製風鐸、石の茶磨(茶臼、ほかの事例では江華 禪源寺のみ)、青磁椅子と花盆、香炉、椅子、薬棒、陶板など多様な陶磁器遺物。中には己巳(1329年)と刻まれた平鉢も見つかった。また、建物壁面を飾った建築材料である陶板が多量に出土した。
[参考:聨合ニュース]

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 2012.2.21 韓国康津郡・月南寺址 試掘調査で12~13世紀の遺構が出土

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