カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

洛二神

2011年08月12日 | 大阪
「全ては、分かち難く。」

何だか、とても、どんくさいラーメンだ。
麺もスープも、どんくさく、古くさい。
けれども、古くさいなりに、
身なりには気を遣っている、
そんな老人ででもあるかのように、
どんくさいラーメン。

だが、だからこそ、その鈍臭さが、
愛しいというのとは、また違うけれど、
懐かしく、微笑ましい。

こんな都会の真ん中で、
遠く離れた場処に住む、
長く会っていない、自分のおばあちゃんに、
思いがけず、出会ってしまった、
周りの視線は、何となく気まずいけれども、
他ならぬ自分が、面倒を見てやる以外はない、
そんな状況ででもあるかのようだ。

現代的な眼を以って、よくよく見れば、
どこか奇妙な、そのラーメンの麺、
そして同じく、ちょっと奇妙な、
スープから微かに漂う、その香り。

ちょっとヘンテコではあるけれど、
おばあちゃんがそれでいいんなら、
それでええよ、そう言って、
容赦なく、激しく押し寄せる世間の流れから、
その身、その存在を守ってあげなければならない、
そんな心持ちがする。

そう、その大衆的な人気の程とは関係もなく、
このどんくさいラーメンに出会った、ひとりひとりの人間が、
自分ならば、わかってあげられる、
他からの評価はどうであれ、
自分が庇ってあげなければならない、
そんな個別な思いを、内心そっと抱かせる、
麺もスープも、器でさえも、
全てが分かち難く、かけがえのない、
この、やさしく、穏やかな、ラーメン。

洛二神 ラーメン / 天神橋筋六丁目駅天満駅扇町駅
夜総合点★★★★ 4.0