「롯데 ロッテ」は韓国の文明開化
「롯데 ロッテ」は在日韓国人の辛 格浩(신격호)氏(日本名・重光武雄)が創業者だが、その企業文化は日本文化である。
1979年、ソウル中心部にオープンした롯데 백화점(ロッテ百貨店)は、韓国の流通業のみならず韓国社会にとっては一種の文化革命だった。
「お客様は神さまです」という日本文化を持ち込んだのだ。
その象徴が日本流のお辞儀の導入だった。
日本からスカウトされ、初代の副社長として開業を担った秋山栄一郎氏が回顧録で語っているが、韓国の百貨店で頭を下げるようになったのは롯데 백화점(ロッテ百貨店)が最初だった。
それまでの韓国の百貨店従業員は実にぶっきらぼうだった。
客が品物について聞いてもだいたいが「オプソョ(ありません)」「モルラヨ(分かりません)」の二言でおしまいだった。
そして店内は薄暗く、楽しくなかった。
롯데 백화점(ロッテ百貨店)は店員たちに笑顔で頭を下げさせ、「어서 오세요(いらっしゃいませ)」「감사합니다(ありがとうございます)」「またおいでください」を言わせ、開店時には軽快に行進曲「アイーダ」を流し、食堂街やイベントコーナーも設け、店を明るくし、百貨店をモノは買わなくても楽しい、遊びのある空間にしたのだ。バレンタインデー・セールもロッテが初めて日本から持ち込んだ。
秋山氏は、日本で三越など多くの百貨店にかかわったベテランの百貨店マンだが、ロッテ首脳に請われて韓国に渡った。
彼の韓国でのモットーは「怒らず、叱らず、悲しまず」だった。
韓国で「顧客中心」の商法はロッテから始まったといっていい。
これまた見事な日韓協力、あるいは日韓文化交流である。
韓国社会にはこんな話が無数に隠れているが、韓国国民のほとんどはそれを知らないし、知らされていない。
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