草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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2009年1月3日(土曜日)

2009年01月03日 10時05分42秒 | 
 今年は, 3日から, 冬期の後半が始まります。世間はまだお正月ですから, 早勉強に切り替えです。受験も来月に迫りました。今年は, 竹の会は受験生はあまりいません。中3は全員(といっても中学は募集しないのが建前ですので例年2人くらいですが)推薦で決まりそうです。竹の会は小さい塾なので1人でも騒いだり, 勉強しない子がいると塾の風景が一変してしまいます。それで去年も何人かに退塾をお願いしました。騒ぐ子は本人は勝手ですが, 他への影響を考えると看過できない限界というものがある。それである程度までは宥恕するが, 最後は親に直接電話することになる。手紙だと伝わらない。ところが, 電話してもなかなかすんなり退会という運びにはならない。「塾を止めます」はメール1本で簡単だが, 逆はそう簡単ではないということである。
 竹の会はどちらかというと最近は小学生が多数派である。私の指導研究がこのところ小学生の指導に向けられているということもある。中学は募集していない。これは特に受験・受検をめざす小学生が熱心だということが大きな理由だ。塾というのは, やはり熱心に学ぼうとする人たちがいて活気が出るということがある。昨今の中学生は私立も公立も熱心さに欠ける。部活に熱心で勉強は適当にしかやらない。それで竹の会の中学生は小学校から竹の会にいる熱心な子ばかりがそのまま上がったという子ばかりだ。小学生のときに受検をやった子は竹の会の長時間指導をよく知っているし, 基本もできている。それで指導がし易い。
 昨今は高校入試も私立では定員の50%を推薦でとる。公立高校も推薦で相当数が決まる。例外はもちろんあるが, 総じて推薦入学する子の実力はかなりに低いものである。新宿高校の説明会では, 特に推薦入学した者の学力が低く, 入学後の成績がかなり悪いという報告を何度も聞いた。中堅私立も今では推薦で内申さえあれば楽に入れる。つまり学校の成績がよければ私立高校も入りやすい。が実力が伴わない子どもが入学するとどうなるか。あまりにも授業レベルが低くなりすぎて, 推薦制度を見直す動きも出てきている。学校の授業が成り立たないこともあるが, 入学後の退学率も高いことが問題になっている。勉強しなくても簡単に入れるから, 止めるのも平気だ。こうして中途退学者が社会に溢れる。こういう子どもたちがきちんと職業につくということは考えられず, 見て見ぬふりをしたままに累積されていることは疑いない。
 多くの中学生が, 部活を口実に全くといっていいほど勉強しないで中学3年間を過ごし入試の時期に実力のないままにその方向を決めなければならないというのがひとつの風景である。実力のないということほど悲しいものはない。都立のあの易しい英語でまともに得点できないとか, 数学で1割しか解けないといった事態は, 部活で犠牲にしたものがいかに大きいかを教えてくれる。犠牲にするものがあまりに大きすぎる。それで私はある時から中学生をとらないこととなった。熱心な中学生なら問題ない。それでとることはある。中学生の本分は勉学である。部活で犠牲にするものがいかに大きいことか。
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