草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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絶対に都立駒場レベルにはならない中学生とは

2012年09月08日 19時18分27秒 | 
 胸を膨らませて「都立駒場に行きたい」、「新宿に入りたい」などと目を輝かせて言っていた中1入学の頃。そう心ある中学生はみな同じ気持ちだったに違いありません。しかし、1年経ち2年経ち入学したての頃のあの真摯だったはずの思いも消え失せ、部活に汗を流し毎日疲れてバタンキューという生活、なぜか勉強の意欲が起こらず毎日勉強にも熱が入らずにだらだらと時ばかりが過ぎてゆく、しかし塾だけは惰性でただ通うだけ、こういう中学生が公立中のもっとも普通の中学生なのではないか。
 公立中で熱心に勉強中心の生活を送るのはごく一握りの中学生だけでしょう。
 さてそれでもなんとか都立駒場に行きたい、青山に行きたいなどと夢を持ち続けている子もいるでしょう。
 ここで私は27年の首都圏の入試を指導してきて云えるのは、いくらがんばっても絶対に都立駒場クラスには行けないという子がいるということです。そいう子ほど親子で熱心なことが多くそれはあまりにも残酷な能力の有無の宣告であった。
 小学の頃、割合の問題を自分の頭で解けなかった子というのは、やはり中学になっても成績は芳しくないと思います。とくに、中学で駒場クラスに行けるかどうかの分水嶺となる問題というものがあります。
 文字式による説明という問題について普通に解ける子と全く白紙の子とに分かれます。この白紙の子はまず都立駒場はありません。
 より具体的にいいます。たとえば、「連続した整数は、3の倍数となることを文字を使って説明しなさい」という問題です。
 こういう子は、もう関数の問題が解けることはなく、平行四辺形の証明などできるはずもない子です。
 高校受験というのは、数学なら未知の問題につき自分の頭で解き明かし解の道筋をつけなければなりません。
 教えてもらった問題について答えが書けてもダメです。それではお話になりません。
 都立駒場、新宿クラスがひとつのラインになるでしょう。このクラスでももし推薦で合格するとしたら、オール5に近い内申が必要です。そうでなくても一般受験するにしても4以上で5が4つは必要でしょう。まるで5もなく4も数えるほどというならもはや道は閉ざされているということです。
 中学というのは、実は短い。3年なんかすぐです。実質的には、中3の11月の期末テストで内申は出ます。12月と1月、それと2月の20日間のみが残された受験勉強に費やせる最後の時間です。9月から毎月5科目のV模擬などがありますから、中3の9月からは落ち着いて受験勉強などできない。9月から11月の間に2回の定期テストがありますから、その準備に追われます。中3にとっての夏はもう仕上げの夏です。中3の1学期だって定期テストで受験のための勉強はそんなにとれない。
 中1になって大晦日が過ぎればすぐに2年生です。そして中2の夏が終わり、もうひとつ大晦日を越せばもう中3です。そして中3の4月からは内申のための勉強に追われてなかなか受験勉強の時間がとれないというのが真実です。
 わたしは中1といい、中2といい、実は1時間でも無駄にする時はないと思うのです。少なくともトップ都立に入りたいというのであれば、人並みに夏や冬に過ごしていればそれはないと思うのです。竹の会では過去都立西に2人が合格していますが、このの2人は中学の3年間いつも春も夏も冬も必ず竹の会にいて黙々と勉強してきたのです。
 中3というのは実は時間がない。中3になったらがんばろうとか、中3になったのでそろそろ受験勉強をしなければと思うので塾を探しているという親は少なくとも竹の会とは関係ありませんので、勝手に探してください。
 中2まで成績がそれほどよくなかったのに、中3になって伸び出して新宿に合格したなどという成功ストーリーが出回るのもこの頃です。そんな話し信じるかどうかは別として、現実問題として「できない」という事実はなにも変わらないということです。それが真実です。できない生徒はできないままに受験を迎える、それが現実です。
 
By 竹の会
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