満員とまでは行かないが、かなりのお客さんが入っていた。
ベネズエラ人とタイ人の対戦、しかもノンタイトル。
その試合にこれだけの人が集まったことにまず驚き、そして
嬉しくもなった。リナレスのハイレベルなボクシングを
見たいという人は、確実に増えているようだ。
相手も噛ませ犬なんかではない。サオヒンは2度の世界挑戦を
経験し(いずれも判定負け)、現在はアジアの地域タイトルである
PABAのフェザー級王者。これが20戦目のリナレスに対し、
サオヒンは実に3倍の60戦以上というキャリアを誇る歴戦の雄だ。
アジア圏においては、間違いなく「強豪」と呼べる選手である。
この実力者を、「ベネズエラのゴールデンボーイ」リナレスが
どう攻略するのか。その興味が、これだけの観客を集めたとも言える。
既にWBAでもWBCでも上位にランクされ、いつ世界戦が
決まってもおかしくない状況にあるリナレスとしては、ここで
印象的な勝ち方をして、評価も人気も上げたいところだ。
試合の方は、リナレスが終始危なげない戦い振りで文句のない
判定勝ちを収め、世界レベルの力量を示した。その「危なげない
戦い振り」にやや食い足りなさが残ったが、「打たせずに打つ」
ことがボクシングの理想であるならば、危険な相手を前に徹底して
リスクを避けた今回のリナレスの戦法は間違っていない。
タフなサオヒンをぐらつかせるシーンが何度かあったが、決して
深追いはしなかった。サオヒンはかつて名古屋で石井広三と対戦し
判定で敗れたが、前半にダウンを奪われて劣勢になりながらも
終盤に反撃して逆転KO勝ち寸前まで行ったこともある。
そのことをリナレスが知っていたかどうかは分からないが、実際に
相対してみてサオヒンの強さを感じたのだろう。またリナレス自身にも、
7ラウンド辺りから足に痛みを感じるというアクシデントがあった
ようだ。そういった要素を鑑みて、まずは勝つことに専念したのだと
思われる。
これで20連勝無敗となったリナレス。しかし陣営は世界挑戦を焦らず、
次回もノンタイトル戦を行うようだ。
ベネズエラ人とタイ人の対戦、しかもノンタイトル。
その試合にこれだけの人が集まったことにまず驚き、そして
嬉しくもなった。リナレスのハイレベルなボクシングを
見たいという人は、確実に増えているようだ。
相手も噛ませ犬なんかではない。サオヒンは2度の世界挑戦を
経験し(いずれも判定負け)、現在はアジアの地域タイトルである
PABAのフェザー級王者。これが20戦目のリナレスに対し、
サオヒンは実に3倍の60戦以上というキャリアを誇る歴戦の雄だ。
アジア圏においては、間違いなく「強豪」と呼べる選手である。
この実力者を、「ベネズエラのゴールデンボーイ」リナレスが
どう攻略するのか。その興味が、これだけの観客を集めたとも言える。
既にWBAでもWBCでも上位にランクされ、いつ世界戦が
決まってもおかしくない状況にあるリナレスとしては、ここで
印象的な勝ち方をして、評価も人気も上げたいところだ。
試合の方は、リナレスが終始危なげない戦い振りで文句のない
判定勝ちを収め、世界レベルの力量を示した。その「危なげない
戦い振り」にやや食い足りなさが残ったが、「打たせずに打つ」
ことがボクシングの理想であるならば、危険な相手を前に徹底して
リスクを避けた今回のリナレスの戦法は間違っていない。
タフなサオヒンをぐらつかせるシーンが何度かあったが、決して
深追いはしなかった。サオヒンはかつて名古屋で石井広三と対戦し
判定で敗れたが、前半にダウンを奪われて劣勢になりながらも
終盤に反撃して逆転KO勝ち寸前まで行ったこともある。
そのことをリナレスが知っていたかどうかは分からないが、実際に
相対してみてサオヒンの強さを感じたのだろう。またリナレス自身にも、
7ラウンド辺りから足に痛みを感じるというアクシデントがあった
ようだ。そういった要素を鑑みて、まずは勝つことに専念したのだと
思われる。
これで20連勝無敗となったリナレス。しかし陣営は世界挑戦を焦らず、
次回もノンタイトル戦を行うようだ。