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【産業崩壊】東芝を破滅させたウェスチングハウス買収劇主要人物は安倍晋三・甘利明・今井敬・今井尚哉・西室泰三・柳瀬唯夫・ダニエルロデリック

2017-03-03 18:24:20 | 国際

東芝消滅
毎日新聞出版


 経産省は現在、全室に鍵をかけて外部の人間をシャットアウトしている。実質的に東芝を破綻させたウェスチングハウス買収劇(以下WH)には経済産業省も重要な役割を果たしている。今度は東芝の救済策でも考えているのでなかろうか?東芝はリニアモーターの製造を担っており、東芝の破綻は原子力政策の破綻と同時に大電力浪費体制を維持するためのリニアモーター構想の破綻をも意味する。


 東芝は2017年2月14日、2016年4-12月期連結決算で、ウェスチングハウスなど原子力事業に関して7125億円の損失を計上すると発表した。15年3月期にもWH関連で2476億円の損失を計上しており、原子力事業は2年間で9601億円もの損失を出した。
 WH買収当時に7,467億円に膨らんだWHの隠れ債務が福島第一原発事故後プットオプション行使で、1兆6,000億円と更に膨張した。東芝は抱え込んだ負債の償却過程にある。
 WHが建設中の原発に導入する予定の新型原子炉AP1000だが、米国で建設中の原発4基の完成をあきらめて撤退すると、電力会社に「7934億円」の違約金を支払う義務があり、東芝は親会社としてそれを保証している。
 2017年02月18日『東芝は17日、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)の株式の3%を持つIHIから、株式すべてを買い取ると発表した。WHで巨額損失を出す見通しを受け、IHIが買い取り請求権を行使した。東芝は5月に約189億円を支払う。東芝は損失の再発防止策としてWH株の一部売却を目指しているが、逆にWH株の9割が集まる形になる。』
 東芝はシェールガス由来の液化天然ガス(LNG)事業で2018-19年において、最大約1兆円の損失リスクを抱えている。
 現在、米WHが中国で建設中の原子力発電所4基が完成できなければ、単純計算で年間8000億円の違約金が発生する。

 WH自体が1979年のスリーマイル島原発事故後に稼働まで持ち込んだ原発が存在しない。開発や設計は行えても、原発建設経験者は退職しており、実物に落とし込んで具現化するだけの生産力がWHにはない。
 実務面を考慮すれば、東芝によるWH買収劇は、東芝による救済策だったのだが、財務の蓋を開ければ、WHはそれこそ兆円単位での負債が詰まった「毒まんじゅう」だった。

 東芝が一時的に医療機器部門や半導体部門を売却して損失を補填しても債務超過状態であり、いずれ破綻は免れ得ない。東芝の白物家電部門は中国美的集団マイディアが買収済だ。元来、東芝にWHを抱かせて、本体もろとも解体に追い込み、フラッシュメモリー部門を奪い取るのが狙いだろう。世界の半導体戦争最前線で戦えている東芝のフラッシュメモリーだけである。東芝フラッシュメモリー買収に台湾ホンファイが名乗りを上げているが、最終的には米企業が買い取る事になると予想されている。結果的に日本は最新プロセスでの半導体製造競争から完全に脱落する。

 WH買収は西室泰三(東芝元社長・現JP社長)の指示で、2006年1月23日に西田厚聰社長が50億ドル(三菱重工の提示した価格の2倍)の価格でWH買収を実施した。私はWH買収劇を高らかに褒め称える日経雑誌記事を見た時に東芝の終焉を予感した。WH社は本来米国企業が負うべき債務を、全て東芝におっ被せることに成功したのだ。

 米国側ではアーカンソーの詐欺師ことダニエル・ロデリック(現WH社長)が東芝副社長に納まり、7000億円損失が眠るS&Wを買収させ、東芝を債務超過に陥れた。ロデリックは第一次安倍政権時代から密接な関係を持ち、日本を原子力発電の泥沼に引きずり込んできた。
 当然、一企業で核戦略に絡む企業を買収出来るはずもない。政界では電力業界が育成した核燃プリンス「原発推進の旗振り役の甘利明経産大臣(当時)」が動いている。今井尚哉(現首相政務秘書官)や今井敬(日本原子力産業協会会長・元経団連会長)も暗躍し、経産省原子力政策課長だった柳瀬唯夫・現経済産業政策局長も重要な役割を果たした。

 ちなみに、日立製作所とゼネラル・エレクトリック(GE)の原子力部門を統合し,日立GEニュークリア・エナジーを設立したのが2007年7月1日である。

 原子力部門が巨額損失を計上しているのは東芝だけではない。
日立はウラン濃縮事業で5000億円の損失を計上して撤退している。三菱重工は米CA州のサンオノフレ原発に納入した「蒸気発生器」事故で7000億円の損害賠償支払いで妥結した。原発事業の先端を走ってきたGE、WH、アレバは共に擱座しつつ、日本の原子力産業御三家も道連れにして日本産業解体を引き起こす。

東芝社長就任時期
西室泰三 1996/6就
岡村正 2000/6就
西田厚聰 2005/6就

提携先
東芝-WH、日立-GE、三菱-アレバ。

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