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2018年のパソコン事情、ThinkPad X280が登場、Kabylake-Gの衝撃。

2018-01-01 17:14:11 | パソコン
1.フルモデルチェンジしてThinkPad X280が登場予定
 出先ではiPadを見ている時間が多いので、モバイルノートパソコンを使う機会も減ってしまった。LTE接続が簡単にできるか否かというのもモバイル運用向き不向きを左右する。ノートパソコンも近年はLTE内蔵型が出てきている。但し、Thinkpad X1 Carbon 5thで接続に25~40秒程度必要だと言われている。
 Thinkpad X1 Carbon 5thは完成度が高いと言われている。薄型化の弊害で、トラックポイントが使いづらい、現行のアイソレーションキーボードは以前の7列キーボードよりは作業性に劣るとの評価もあるが、ユーザー間では高い評価を得ている。私が店頭で触った感じではノートパソコンとしてはキーボードのキータッチは良好だと感じた。

 ThinkPad X270(1.32kg)の後継機種がThinkPad X280(1.16kgバッテリ交換不可)であり、X280は薄型化されてX1 Carbonの12インチ版となると噂されている。また、USB Type-CのPD(Powe Delivery)に対応するとも言われている。
注:X270の段階でUSB-CのPD充電には対応しています。コメント欄より

 米国ラスベガスで開催されるCES(Consumer Electronics Show)2018(1月9日~12日)では、X280以外にも沢山のThinkpadモデルが登場する。X3xxというラインナップも登場するそうだ。

 CES2018で登場するThinkpad X1 Carbon 6thも5thからのマイナーチェンジが予想されている。X1 Carbonユーザーには注目だろう。5thの完成度の高さを考慮すれば、6th登場で値下がりするであろう5thを狙うというのもある。公称値では4thから5thでバッテリー駆動時間が伸びた。ビジネスユースでは10時間持つという人もいれば、ハードに使うと5時間しか持たないとも言われている。

 ハンドリングを考えると、12インチのX270の薄型化は魅力であり、バッテリー駆動時間如何によっては、X1 Carbonと競合するだろう。
 現行のX260はフロントバッテリーは内蔵型、リアバッテリーは脱着型と変則的な構成となっており、重量が増してもバッテリー稼働時間が重要というユーザー向きである。後継のX270は内蔵バッテリーのみと言われているので、よって稼働時間が重要となる。

 画面の対角比をLenovoは殆どのモデルで16:9を維持している。Appleは基本的に16:10であり、MicrosoftやHuawaiの一部のモデルは3.2(16:10.66)となっている。
 Lenovoユーザーの間でも画角変更を求める声が強い。


2.Kabylake-G(Core i7-8809G)発表の衝撃
 KabylakeのCPUとAMDのGPUコア+HBM2(スタックドDRAM 4GB)を一つのダイに搭載したモデルが登場する。
GPUメモリ帯域が、従来のGDDR5ベースの384GB/sec(512-bitインターフェイス)に対して、HBM2(High Bandwidth Memory)はメモリ帯域は1GB/secへと増加している。(2)
 Intelは高速メモリアクセス技術であるHBM2を即時に活かす為に社外(AMD)からGPUを調達したと見られている。これにはAppleからIntelに対してMacBookProに搭載するため1チップでの高速GPU搭載製品の供給要求があったという噂や、QualcommやAppleのSoC処理能力の向上に追い立てられたとの見方がある。

 GPUメモリはIntelが開発したパッケージ技術「Embedded Multi-die Interconnect Bridge(EMIB)」は、コストが高いTSVインタポーザを使わずに2.5Dのチップ接続を可能にし、低コストで積層実現している。(3)

 Kabylake-Gのグラフィック性能はGeforce GTX 1060と1050Tiの間で1060よりも少し下である。1060に迫るグラフィック性能を1チップ上で統合して実現したと言うことで、話題となっている。TDPは100Wであるが、i7-7700HQ+1050Ti TDP45+75W=120Wよりも低い。

 Intel Kabylakeの内蔵GPUコア(IGP)も「持ってはいる」。また、KabylakeダイとAMD GPUダイはPCI-Expressで結ばれる。
 Intel内蔵GPUはメインメモリにアクセスして、アクセス帯域をCPUと共有してしまうし、グラフィック描画用としてメモリを一定領域を専有する。現状のDDR4などのメモリでも、アクセス帯域がCPU内蔵のGPUコアに対して不足している。
 Kabylake-GはGPUが専用のDRAMを保持しているので、CPUと内臓GPUのメインメモリ共有問題から逃れられる。IntelのPCプロセッサが、内蔵GPUとのメモリ帯域バインド問題から解放されるのだ。
 将来的には、CPUとGPUもHBM2で接続してしまえば、HBM2のDRAMをCPUのキャッシュとしても使うことができて、メインメモリへのアクセスを大幅に削減出来る(4)と思われる。
 後々はIntel自社のCPUにHBM2インターフェイスを統合する世代が登場し、EMIBで接続されたHBM2は、CPUのメモリ/ストレージ階層の一部へと完全に統合されると(5)推測される。

 AMD系GPUに搭載されているFluidMotionVideoなど優れた動画再生支援能力がKabylake-Gにも搭載されており、Kabylake-G搭載NUCが発売されれば、HometheaterPCとして有用かもしれない。一般的な自作PCのアナログトランス電源は極めて高いのだが、NUCの場合はアナログ電源搭載のAC Adapterが比較的安く入手出来る点が利点である。
 スイッチング電源ではノコギリ状のリップルノイズが乗ってくる。アナログ電源に買えると聴覚上にも明瞭な差となって表れてくる。小型のHTPCを実現するにはKabylake-Gはうってつけと言える。

 Intelから見れば継続的にnVidiaの外付け単品GPUを排除し続けられる。AMDからすればIntelがnVidiaを追い払って自社GPUを代わりに置いてくれるという共存関係が継続する(6)。しかし、Apple以外にもKabylake-Gが供給されて、なおかつ一定数のシェアを保持して、ドライバーが安定的に供給し続けられる状態に持ち込めなければ、内蔵GPUにIris PROを使い、eDRAMを内蔵してGPUを高速化したBroadwell-Hのようにひっそりと消えていってしまうかもしれない。
 今回のリーク情報はTDPが100Wということだが、当初はTDP65Wモデルとの2種類が供給されると噂されていた。モバイルノートパソコンよりも、ハイエンドノートやNUCや小型PC向けに供給されるのだろうか。



スペック
Core i7-8809G
4-core, 8-thread at 3.1 GHz and 4.1 GHz Turbo
1536 stream processors. Clock rates 1000 MHz and 1190 MHz
HBM2 memory clocked at 800 MHz 容量4GB(1)


i7-7700HQ+1060 TDP45+120W 16235
i7-8809G(Radeon) TDP100W 14127
i7-7700HQ+1050Ti TDP45+75W 10723
RYZEN 7 2700U TDP15W(cTDP25W) 4072



(1)Intel, AMD MCM Core i7 Design Specs, Benchmarks Leaked
https://www.techpowerup.com/238542/intel-amd-mcm-core-i7-design-specs-benchmarks-leaked

(2)DRAMダイ当たりの帯域を4倍に高めた「HBM2」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/740790.html

(3)超広帯域メモリの採用を可能にするIntelの新パッケージング技術「EMIB」
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/686619.html

(4)Intel、Kabylake-GでAMD GPUを採用、の理由がわからない
http://blog.goo.ne.jp/krmmk3/e/22be827cf01d6ca82387a84052b6c801

(5)IntelがHBM2とAMD GPUダイを統合した「Kaby Lake-G」を年内に投入
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/1054618.html

(6)祝:RADEON EXPRESS復活・・・ではないが、KABYLAKE-GがINTELだけでなくAMDにもメリット大、な話。
http://skaz.jp/archives/8041








【Windows10 Home搭載】ThinkPad X1 Carbon:Corei7プロセッサー搭載モデル(14.0型 FHD/8GBメモリー/256GB SSD/Officeなし) 【レノボノートパソコン】【受注生産モデル】
Lenovo

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2 コメント

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Unknown (dosei)
2018-01-05 16:31:41
通りすがりですが、
X270の段階でUSB-CのPD充電には対応しています。

X280は軽量化と長時間駆動が魅力ですね。
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貴サイトへのバックリンクのご相談です (松浦あさき)
2020-01-16 23:33:56
突然のご連絡となり恐れ入ります。私、Eleven Tenths 松浦と申します。

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Eleven Tenths 松浦

Eleven Tenths
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