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ゴールドの歴史と金本位制

2022-11-15 08:40:50 | 金融
○金は多くの重金属と同じく、恒星の核融合の過程で徐々に軽い元素から重い元素が作られていく過程で生まれた説は否定された。
それが新星爆発などで宇宙に飛散し、生み出された金その他の金属を含んだ隕石が、地球に降り注いだ説。
(地球はまだ熱く、溶けた鉄は金や白金と共に地球の核の中に融合した)

○中性子星の衝突・合体から作り出された説。エド・バーガー氏の仮設。

○マントルでできたゴールドが、火山の噴火によってマグマとして地表に吹き出す。
マグマが冷えて火成岩になり火成岩に含まれた金が採掘されるという説。

○ダイヤモンドは人工的に作れる。ゴールドを人工的に作ることは理論上可能だが、膨大な費用が必要とされ、放射性物質も排出されるので現実的ではない。

○日本ではかつて、東北や新潟で多く金が採れる時代があった。伊豆半島にも高品位の金山があると言われている。

○鹿児島の菱刈金山は、1トンの鉱石に約40g含まれる高品位鉱山。
世界の主要金山の平均は約3~5g程度。年間採掘量は6t。累積で250t。
ロシアの年間採掘量は約200t。
菱刈金山は太平洋プレート由来のマグマで物質が溶け出したことで誕生。

○紀元前3000年紀半ば、シュメール人たちは優れた専門知識を操り、金の装飾品も多数作っていた。
「ウル(Ur)の王墓」からは技術水準の高さを伺える金細工が出土されている。

○エジプト紀元前2900年頃、金製品や金の延べ板が作られる。
紀元前2040~紀元前2010年頃には金工芸で用いられる技術がすでに完成していた。
ツタンカーメンの黄金のマスクが頭からかぶっている縞々のものも「ネメス冠」という頭飾り。

○紀元前1200年から546年、世界最古の金貨、リディア金貨。

○古代ギリシャから中世までの金貨は真円ではない。

○近現代に入ってからの金貨は真円。

○1816年、イギリスの貨幣法により金本位制開始。
金本位制は19世紀末には国際的に確立した。

○1914年WWⅠにより金本位制中断。

○1919年WWⅠ終結後に金本位制再開。

○1929年世界金融恐慌により金本位制は機能しなくなる。

○1933年アメリカ市民に対し保有する金を平価(1オンス=20.67ドル)で強制的に搬出させ、市民の金保有を禁じた。

○1946年WWⅡ後、米ドル金為替本位制を中心としたIMFによる体制が発足。

○1971年、米ドルの金兌換停止。ベトナム戦争の戦費増大が原因。

○1973年USは原油価格引き上げを認める事と引き換えに、サウジアラビアなどの産油国が原油の国際決済にUSドルを使用することを要請。
「petroleum(=石油)」+「dollar(=ドル)」=「Petrodollar体制」の確立によって、USドルの裏付けは原油が担うことになった。
USが抱える巨額の貿易赤字と財政赤字を、産油国が米国債を購入する形で融通してきた。国際通貨基金(IMF)などを通じて新興国に資金援助(ドル)を行い、そのドルが原油購入を通じて再び米国に帰ってくる。

○2019年人民元建て原油先物の取引開始

○2022年、ロシア中央銀行が1g=5000ルーブルで金の兌換を発表、金本位制開始。
日本円でおおよそ1g=1万円。
西側では1g=7000円ぐらいで取引されている。