わんわんらっぱー

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米海軍が南シナ海で軍事演習を実施したので、対抗的に中国の人民解放軍も軍事演習を行っている、と書くと熱湯浴がワラワラ出てくる件。

2020-07-26 21:03:47 | 帝国
 日本の言論空間というのは米帝に支配されているので、大手マスコミの報道は米帝のご都合に沿った内容になっている。特にダマスコミが総揃いで同じ論陣を貼る時は「米帝様マター」なのである。
 宗主国のご機嫌伺い忖度報道機関が跳梁跋扈しているのは、ある意味しかたない。何しろ日本は今でも軍事支配されている植民地なのだから。だが、心の中まで支配されているわけではない。恐らく宗主は心の中まで支配しようとしたのかも知れないが、手塚治虫氏らが虚構話を大量生産し、その中に含意ある伝言を散りばめていた関係で、支配されなかったのである。日本のキリスト教人口は1%を超えることはなかった。

 さて、米海軍は今年7月17日、海軍横須賀基地を拠点とする原子力空母ロナルド・レーガンと原子力空母ニミッツの空母2隻が南シナ海で軍事演習を実施した。1万2千人以上が参加した、と報じられている。
 二つの空母打撃群は7月上旬にも南シナ海で軍事演習を実施している。
軍事演習には日本やオーストラリアも参加とも報じられている。

 そして、米国は「中国を封じ」ようと、「インド・太平洋」地域に、375,000人の兵、軍艦の60%を配備している。

 南シナ海での米豪日の軍事演習に対抗して中国の人民解放軍、95180部隊も演習を行うようだ。海南島の対岸の雷州半島の西側にて、7月25日~27日、7月28日~8月2日に軍事演習を行う予定との封海公告が出された。爆弾等実弾を用いるので海域に入ることはもとより、海に出るなと通告している。

 米CNBCは冷戦が「熱くなった」と報道し、日本のダマスコミは「中国の挑発」と報道すしているのだが、実際には「米帝軍による挑発」なのである。

 日本は米帝の軍事行動に関与すべきではない。
このままでは中国等のアジア諸国を巻き込んだ大戦争に繋がりかねない。

○中国は米国債を売っている。
 ご存知の通り、日本と中国は米国債の最大の保有国である。サウジアラビアが失速し、中国は今年の3月頃には米国債の保有額を減らしている。しかし、日本は米国債の保有を増やしているのである。
 つまり、中国は米国債を売却しているので、米帝が「激おこ」なのである。少し売っただけで「激おこ」なのである。その最中に日本は米国債を「買い増し」している。
日本では米国債を売って日本国債を購入して財政出動しよう、という話は絶対に出てこない。植民地奴隷だからである。

 キャッシュレス化の話も、この文脈で考えることができる。つまり、お金は銀行に預金しておけと。そうしないと、銀行が外債を買えない。まかり間違って、アホン人が賢くなって、預金を現金化してニコニコ現金払い決済を励行したら、銀行は預金目減りに対して、外債を処分しなくてはらない。
 実際は国債の保有を減らしている。日銀に売却しているのである。代わりにリスク債権の保有を増やしている。

 なぜ、中国が米国債を処分しているのか、動機が気になる。普通に考えれば「コロナ禍で資金が必要」だから外債を処分しているのだと思う。
 FRBの巨額量的緩和などの金融政策で、ドルの先行きが不透明だから、「政策的にドル資産を処分している」可能性もある。
 その事が戦争の危機を招きかねないことも中国政府は知っているはずである。それでも米国債を売っているのである。

 南沙諸島は戦時中に日本が領有していた時期もあるのだが、今は日本は直接的には関係ない。しかし、マラッカ海峡を通過する船舶が南沙諸島付近を通航しているのである。
 マラッカ海峡自体の水深が浅いので、原油満載タンカーの船底と海底が数十cmしかないとも言われているし、狭い海峡に多数の艦船が通航していて極めて危険である。いつか、事故が起きてマラッカ海峡が封鎖されてしまうのではないかとすら言われている。
 日本政府はロンボク海峡経由での海運を推奨しており、航路標識などを整備してはいるのだが、運行日数が増える上に、燃料費も数十億円も違ってくるので、おいそれとは遠回りできない。
 南沙諸島で危機が起きれば、マラッカ海峡は通過できない。当然、原油などの物流にも影響してくる。マラッカ海峡や南沙諸島航路は日本にとって文字通りの生命線である。

 少なくとも南沙諸島に関してはアメリカも日本もオーストラリアも直接的には関係ない。当事者の国家間の問題である。巨大空母を2隻も出して軍事的緊張を高める必要もない。
 アメリカも自国の状態を考えれば、一時的に穏健化するしかないはずだが、借金王なので、「強大な軍事力」という切り札を使って、生き残りを考えている。

 しかし、これって、太平洋戦争へ突入した天皇裕仁と日本海軍の状態と同じなのである。あの時は原油が枯渇する前に乾坤一擲で~、という論説が多いが、実は日本政府は借金まみれだった。国債の償還が難しくなってきたので、戦争に踏み切ってあわよくば勝利した形で終戦して「借金を踏みたおそう」と考えていた可能性が高い。
 少なくとも合理的な理由はそれしかない。

 今のアメリカが同じような事をする可能性がなくもない。
だから借金はいけないのである。貸してもいけないのだが、日本はどんどんドル建ての外債を買っている。リスク債権も買っている。
 仮に戦争にならなくても、米国で金融恐慌が起きればに日本も重篤な打撃を負う。
日本は既にコロナで地獄入りだが、米国のよる踏み倒しで地獄の二丁目に到る可能性が高い。