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なぜ日本は衰退したのか?エコノミック・ヒットマンが跳梁跋扈する日本社会。

2017-03-03 20:45:05 | 金融

エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
ジョン・パーキンス
東洋経済新報社


 日本の「一人あたりのGDP」は2016年は遂に世界30位まで転落した。イスラエルやニュージランドよりも低く、先進国の中では最低レベルとなった。
 GDP自体も帰属家賃(自宅に済んでいる場合家賃が発生したと仮定)の割合が先進国中で倍の14%もある。更に研究開発費をGDPに含めるように変更した。物価が高い日本は、購買力平価比較すると実態経済水準では低いのだが、GDP比では優位にでる。それでも、30位である。 なぜこうなったのか?

 含み資産がある大企業や富裕層が全体的な経済上の数字を膨らませているだけで、労働者の賃金水準は、日本の物価水準を考えるとかなり低い。公務員や大企業の正規雇用者が全体の給与水準を高くしているが、非正規雇用者2000万人は年収200万円代が一般的である。中小零細企業労働者は年収300-400万円代が常態化している。

 しかも、日本社会は極度の分業化が進み、金銭への依存が高い。金銭がなければ、どうにもならない。よって、女性は高所得の男性との結婚を望む。相手が年収300万円なら文字通り生活地獄の人生が待っているが、年収1000万円なら経済天国の人生が待っている。

 今の中国のように、金融面で一定程度統制を行い「元」の流出を防いでいる。元の版図を広げるため、アフリカの資源を開発したり、AIIBのように国際的な決済銀行を設立している。

 日本は逆に1985年頃からの金融自由化を進め、外貨や外債の保有が増えている。公的金融機関や年金預託金の外債運用率が増えている。挙句には地銀や信金が中小企業の海外へ転出に融資するようになり、産業空洞化に拍車がかかっている。
 資本や産業の流出、そして極めつけは東芝の様に「負債の塊」を押し付けられて、巨大企業が解体させられる事態まで起きている。
 当然、米国の意図が介在している。エコノミック・ヒットマンがいて、言うことを聞かない総理や統治機構の重要人物は排除される。
 先の戦争を知る世代は、米国に表面的には服従していても、腹の底では敵愾心があったが、戦後世代は骨の髄まで洗脳されているので、米国の言うがままである。
 本来、組織のリーダーにバカは選ばないはずである。なぜなら、組織もろとも崩壊する可能性があるから、舵取りは最低限の知能水準と一定程度の知識を持った人物が選ばれる「はず」である。しかし、それを米国は許さない。
 マイケル・グリーンの言うところの「日本の総理はバカにしかやらせない」ということである。安倍の場合は、単にバカなだけでなくて、我欲も強く、政治力を使って「我田引銭」を行っている。安倍の悲劇は実業を持っていない点にある。もっとも、実業を維持するだけの能力もないと見られている。

 安倍政権自体が国富の海外流出を促進している。米国への巨額資金供出のみならず、海外援助を通じて財界へ利便を図っている。国内では非正規雇用の増大や増税によって、労働者分配率を低下させている。結果として内需が低迷するのは当たり前である。それでも、技術力や生産力を逓増させようという方向へ迎えば良いのだが、プレミアムフライデーなどと、消費を意図的に誘うプロパガンダを行っている。要は「アリはやめて、キリギリスになれ」ということである。それでなくても貯蓄率が低下しているのであって、家計の貯蓄額が極度に低下すると、経済的な障害が発生した時に家計を持続できなくなる。

 テレビをつければ「あれを買え、これを買え」と単に不要なだけでなくて、有害な食べ物やモノをしこたま売りつける。薬や医療を通じた「命の搾取」も横行しており、電通が中核となって情報を流している。
 挙句の果てには「放射能を食べて応援」しているので、疾病多発で労働者不足に拍車がかかっている。
 
 元エコノミック・ヒットマンの「ジョン・パーキンスさん」の話を聴けばよく分かるが、米国が帝国主義を笠にきて植民地と見定めた国家から貪欲に搾取する構造があり、日本は清和会政治になった途端に、無茶苦茶に搾取されまくっているのである。

 仮に安倍政権が斃れても、時間差で金融や産業の瓦解がやってくる。私自身は、日本自体が東芝にように解体されるのは不可避と読んでいる。


【偽装社会】安倍政権、小泉・竹中政権のカラクリ アメリカの占領植民地政策の工作員があらざらい暴露した国家乗っ取りの手口 霞が関機構と米国工作員が影の主役だった!偽装社会
https://www.youtube.com/watch?v=ZNmNhgJ6NY8

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