わんわんらっぱー

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ウォルト・ディズニーによって日本は『悪夢の国』になった。

2018-10-08 09:30:03 | 戦争
◯日本への無差別爆撃を肯定化したウォルト・ディズニー

 実のところ、無差別爆撃の先駆者はドイツ軍と日本軍である。1937年にドイツ軍がスペイン北部のゲルニカを無差別空爆を行った。翌年1938-41年には日本軍による72回にも上る重慶爆撃で1万2000人の死者をだしている。蒋介石・国民党軍が日本軍の攻撃を逃れて奥地へ転戦した。重慶に本拠地を構えた国民党軍に対して、日本軍は対空砲を避けながら住宅地を含む地域を空爆した。狭い地域に高い人口密度であったことや、地下防空壕が熱せられて大量の窒息死者を出したことなども被害を拡大させた要因とされている。
 この重慶爆撃がドレスデンや日本各都市への無差別空爆が肯定される一因となった。

 1944年7月マーシャル諸島群のサイパン島が米軍によって陥落し、ここを起点にしてB29が出撃するようになった。1945年3月には硫黄島が陥落し、B29の空爆に硫黄島から発進した戦闘機が護衛につくようになり、日本側の対空防衛は更に困難になっていく。1945年3月10日に東京大空襲が行われている。
 当初、ハンモル准将指揮下の第20航空軍は中島製作所などへの軍需工場へ精密爆撃を行っていた。1945年1月25日、爆撃成果に不満を持った司令部によってハンモル准将は更迭される。後任のルメイ少将も第一撃は精密爆撃を行ったが、目標への着弾率が低く、その後は焼夷弾を用いた無差別爆撃を行っている。

 第一次世界大戦で、帝政ロシア軍のエース・パイロットとして活躍したアレクサンダー・P・デ・セヴァルスキーは1942年に、『空軍力による勝利』を出版した。
『空軍力による勝利』は空軍力により敵地本土への戦略爆撃の有効性を主張していた。これをウォルト・ディズニーが1943年に映像化し、セヴァルスキー本人も出演している。

 1943年イギリスのチャーチル首相とアメリカのローズヴェルト大統領は『空軍力による勝利』を見たとされる。しかし、これがどの程度戦争指揮に影響を与えたのかは不明である。
 日本本土空襲は200以上の都市で行われ、軍事施設だけでなく、多くの一般市民が被災。東京大空襲では11万人、合計では30万人以上が死亡したといわれている。

 製作資金をウォルト・ディズニー側が出したとされるが、本当だろうか?極度の人種差別主義者であったディズニーのことだから、あり得なくもない。
 しかし、一方で焼夷弾の大量生産でスタンダード石油は巨額の利益を出したことは想像に難くない。大規模空爆による「受益者」というのが存在する。
 また、歴史的にみて、この手の宣撫工作映画の製作の意図は首脳陣への説得よりも、基本的に自国民への洗脳を主眼している。世論の反発を封じたい米政府の意向が存在しないとは考えがたい。

◯原発推進プロパガンダ映画『わが友原子力(原題:Our Friend the Atom)』
 ディズニーは原発推進プロパガンダ映画も製作している。映画『わが友原子力』では、なんと、ウォルト・ディズニー本人がホスト役として出演している。
 原子力発電はビキニ環礁水爆実験などへの反対運動が盛り上がる機運を牽制するために、日本への導入が画策された。「毒を持って毒を制する」との日本の故事に習と言われているが、テコの原理で、反発を利用して更に利権を拡大するといった手法は、米国のお家芸である。
 普天間の移設を目的とされる辺野古だが、滑走路2本に加えて170m級艦船が寄港できる軍港付きである。水深が60mもある大浦湾は軍港に最適なのである。しかも、辺野古はキャンプ・シュワブの弾薬庫から地続きであり、嘉手納級の軍事基地を手に入れることになる。つまり、米軍は「焼け太り」するわけである。

 原子力発電は1基100tの核燃料が圧力容器内に装荷され、これを臨界させることにより10万Sv/hの線量を発する状態になる。短時間で大量に放射線を発する核分裂物質が大量に生成される。元のウラン燃料の状態よりも幾何級数的な毒性を持つ物質が製造されるのである。

 一度、核物質が外部に大量放出される原発事故が起きれば、中長期的には地球規模の対人影響を及ぼすことになるし、今まさに今東日本を中心にして現在進行系で疾病多発や突然死が起きている。

 日本テレビがポダムのCIAコードネームを持つ正力松太郎によって設立され、原発の推進も任務の一つであったということはつとに知られている。今にして思えば「常勝巨人軍神話」なども、数々の宣撫工作の一つであったと思われる。

 有馬哲夫氏の著書『原発・正力・CIA』(新潮新書)によると、正力は当時、CIA の意向を受けて、原発を日本に建設させるために、さまざまな工作を行っており、そのひとつが、ディズニーの『わが友原子力』の系列の日本テレビでの放映だった。(1)

 米国はアイゼンハワー大統領の発した「アトムフォーピース」の理念を喧伝する原子力発電推進パビリオンを、日本ではわざわざ原爆が投下された記憶の生々しい広島を皮切りに実施している。

 ディズニーランドは夢の国かもしれないが、ウォルト・ディズニーの宣撫工作によって日本列島は大戦中には無差別爆撃により、311以後は放射能まみれとなり、まさに「悪夢の国」となったのである。







(1)ディズニーが「東京大空襲」をけしかけていた! 戦後は原発の旗振り役に...日本に災厄もたらすディズニーの黒い顔
http://news.livedoor.com/article/detail/12243575/


Victory Through Air Power - Animated History Of Aviation (1942)


Our Friend The Atom



余談
◯政治献金で著作権保護期間を延長するディズニー
 2023年にアメリカでもミッキーマウスの著作権が消滅する。映画の著作物は米国では公表後95年、以前は75年だったがミッキーマウスの権利が切れそうになったときにロビーイングで延長させた。そして、今頃さらに25年くらい伸ばそうとディズニー社は必死に著作権法改正のロビイング活動しているといわれている。
 ディズニー社は自社の有利な法改正をするために莫大な政治献金をしているのだ。かつて、ディズニーは著作権保護期間を延長して、法の不遡及原則まで破ってパブリックドメインなっていた著作の権利を奪還していると言われている。
 米国はTPPには批准しなかったが、日米FTA協定を結ぼうとしている。FTA締結後は米国の著作権法が日本国内でも適用される可能性がある。

 ローレンス・レッシグ教授が提唱するように著作権は過剰に長期間保護されるべきではない、という考え方が主流である。なぜなら、著作物は過去の作品の積み重ねの上に存在するのであって、すべてが自己による創作であることはありえない。であるから、一定期間受益したら、公共へ権利を返納するべきだ、ということである。
 ディズニーによって著作権が過度の長期間保有することが起きれば、創作の世界の発展に水を差すことになる。

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