994話)アワ(粟)

大同の農村で栽培されている代表的な穀物を紹介しましょう。まずはアワ(粟子、小米)です。農村の食べ物としても代表的なものです。いちばんポピュラーな食べ方はおかゆで、朝はとくにそうですね。アワ単独でおかゆにすることもあれば、ゆでたジャガイモとあわせることもあります。

よくこんな話を聞きました。「農村も豊かになったんだよ。以前はトウモロコシばかり食べていたのに、いまはアワになった」。そのころ大同の都市部では「以前はアワを食べていたのに、いまは白麺(小麦粉)になった」と言っていました。

そういえば、最近は農村でも白麺のマントウやウドン(麺条)を食べることが増えてきましたね。大同の農村ではコムギはほとんど栽培しないんですけど。ついでに言いますと、霊丘県の唐河のほとりで、水稲を栽培しているのをわずかな例外として、コメ(大米)はつくれません。

アワの有名銘柄が「東方亮」です。ホンモノは広霊県の1つの郷で作られたものだけだそうですが、そこまで厳密に言わなくてもいいでしょう。なにかの用事で広霊に行くことがあれば、みなさんかならずアワを買って帰っていました。

私は立花吉茂前代表へのおみやげにしていました。晩年、立花先生は沖縄に滞在することが多かったのですが、沖縄ではアワを食べるそうで、「このアワをふるまうと、こんなうまいアワは食べたことがないと、みんなが言うんだよ」とのことでした。
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