1241話)黄花菜(ユウスゲのなかま)

わが家の黄花菜が咲き始めました。最盛期はもうちょっと先ですけど、待ちきれなくて掲載することにします。

黄土高原を語るさいになくてはならない花です。といっても、現地では貴重な換金作物なのですね。開花する前のつぼみを摘み取り、蒸したあと、天日で乾かして出荷します。それが中華料理の高級食材、金針菜です。

大同では大同県が主要な産地なんですけど、農家にホームステイしたとき、さいわい(先方では不幸)朝から雨だったので、私たちの話し相手になってくれました。午前中に開花するのですが、開いたら商品価値はなくなるので、暗いうちに起きて収穫するそうです。作業が終わるまでは朝食はもちろん水を飲む時間も惜しむのだそう。だから、地元では開花した花をみるのは稀です。

花は色も形も、きれいでしょう!それだけじゃ、ありません。香りがすばらしいのです。ということは、本来は夕刻に開花する花なのかもしれません。香りに誘われて集まる夜の蝶に交配してもらうためですね。じじつ、日本にもちかえって、あちこちで栽培してもらうと、たいてい夕刻に咲きます。このあたりは謎です。

学名で比べると、日本のユウスゲが変種になって、こちらが母種になっています。野菜になるくらいですから、黄花菜のほうが花が大きく、はでで、かつたくさん咲きます。

丹後半島の箱石海岸で何年かクロマツの海岸林再生に参加したことがあります。いつもお世話になる民宿にこの苗を届けました。つぎにいったとき、柵で守られているんですね。「あまりにきれいなので、盗られないようにと」とのこと。

この箱石海岸、ユウスゲの群落で有名なんですけど、ザンネンながら私はここで開花をみたことがありません。
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