483話)焼き上がった木炭

 直径1mの無煙炭化器は、容量が140Lほどです。どんどん材料をたして燃やしていくと、容器いっぱいの木炭ができあがります。重量にして27kgほど。焼き上がりまで、60~90分です。
 
 それにしても、あんなに炎をあげながら、灰にならずに炭に焼けるのはふしぎですね。じっと観察しているとそのナゾが解けます。上のほうで炎があがり、高温になると、容器の下のほうの材料がガス化し、それが燃えます。あの炎はガスが燃えたものです。そして下のほうは酸欠状態になり、蒸し焼きのようになって、木炭になるのです。

 炭が焼き上がったら、土をかぶせて火を消せばいいんですけど、それでは時間がかかります。急ぐときは、こうやって水をかけて、火を消します。それにしくじると、灰になってしまいます。

 この木炭、なににつかうかというと、土壌改良につかいます。粒子が小さく、通気性の悪い黄土の畑では、とくに効果的で、土壌微生物の繁殖をうながすことにもなります。
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