はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

学園黙示録 HIGH SHOOL OF THE DEAD①

2007-09-03 22:01:35 | マンガ
 校門のところに誰かいた。体育教師が見に行って、「何か」があった。教師同士が殺し合いを始めた直後、小室孝は宮本麗の手をとった。親友・井豪永と共に、混乱に満ちた校舎を駆けた。
 一体何が起きているのか。その答えは屋上にあった。《奴ら(動く死体)》が校庭をさ迷い歩き、逃げ惑う生徒達に次々と襲いかかっていく。襲われた生徒もまた《奴ら》となり、その数は加速度的に増加していく。
「ったく……。なんだってんだよ!!」
 出来の悪いゾンビ映画の登場人物にでもなったような気分だった。眼下には、蠢く無数の死があって、平和はすでに過去のものとなっていた……。

「学園黙示録 HIGH SHOOL OF THE DEAD①」原作:佐藤大輔 作画:佐藤ショウジ

「彼岸島」、「BMネクタール」など、生物災害ものの漫画は世に尽きない。しかしそのものずばりのゾンビ漫画はありそうでなかった。パンデミック(感染爆発)に広がったある種の病気が高校生の日常を脅かすという設定で、タイトルもそこからきている。
 主人公は空手家で、ヒロインは槍術使い。剣道の達人に天才的頭脳の持ち主、校医にオタクに悪徳教師にその他大勢、という一行が様々な日常品を駆使して《奴ら》の群れを突っ切り校舎を脱出するまでが第一巻。
《奴ら》は、動きこそ鈍いが腕力が強く、力技では太刀打ちできない。視覚、嗅覚はなく、聴覚で獲物を探す。ちょっとした傷口からでも感染する厄介なウイルスを持っているくせに、仕留める方法は頭を潰すしかない。
 ……マンネリ。題材が題材だけに、オリジナリティがなくてもそこそこ読めるのがたち悪い。キャラクターの住み分けができているし、絵も綺麗だし、売れ行きは悪くないだろうけどぐっとくるものはない。ロメロの庭で砂遊びしてるだけ。わざわざ原作ついてるくらいだから二巻以降の新展開に期待したい。

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