宇宙兄弟 2 (2) (モーニングKC)小山 宙哉講談社このアイテムの詳細を見る |
「宇宙兄弟(2)」小山宙哉
「もっと張り合えよ。つまんねえよ」
2025年。JAXAの宇宙飛行士選抜2次試験の結果を待つ六太は、NASAに通う現役宇宙飛行士の弟・日々人の発言に衝撃を受ける。
幼い頃から何かにつけ兄の威厳を見せようと必死だった六太は、成長するにつれ埋められない溝の深まる日々人に対し、コンプレックスを抱いていた。それは彼の人生すべてに根を生やし腐らせていた猛毒だった。
すべては出来の良い弟がかなえてくれる。
自分はそれを地上で眺めて祝福していればいい。
……本当か?
六太は自問する。かつて見た夢は、はるかに仰いだ宇宙は、果たして本当に自分の手の届かない距離にあるのか? 届かなかったとして、それで本当に諦められるのか? 届いたとして、自分には他人を押しのけてまで宇宙へ行く資格があるのか?
懊悩は尽きない。彼を愛する人たちのお膳立てと、持ち前の強運も相まって2次試験に受かった六太は、目の前に急速に広がる「可能性」に目が眩む。眩んだまま、しかし試験の日程は進んでいくのだ……。
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