はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

深夜特急(6)

2010-09-07 09:12:36 | 小説
深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)
沢木 耕太郎
新潮社

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「深夜特急(6)」沢木耕太郎

 イタリアからスペインへ回り、ポルトガルの果ての岬、サグレスに立ち寄り、パリで数週間を過ごしてさんざん迷ったあげく、ようやく長い旅にピリオドを打つことにした沢木は、ロンドンの中央郵便局へ向かう。日本への電報を打つために……。

 旅する者たちのバイブル、「深夜特急」もいよいよオーラス。
 どこで辞めるべきなのか、辞められるのか、辞めてからどうするのか、自らの身の処し方と行く末に対しての不安が大きい沢木は、最後の最後まで悩み続ける。
「旅は人生に似ている」
 そう考える沢木の旅への取り組み方は、イコール彼自身の人生への距離のとり方でもある。そここそが、本書が旅する者たちのバイブルと呼ばれる所以なのかもしれない。
 人生のステージ移行に悩む、パラノイアな若者へ贈りたいシリーズ。