深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)沢木 耕太郎新潮社このアイテムの詳細を見る |
「深夜特急(6)」沢木耕太郎
イタリアからスペインへ回り、ポルトガルの果ての岬、サグレスに立ち寄り、パリで数週間を過ごしてさんざん迷ったあげく、ようやく長い旅にピリオドを打つことにした沢木は、ロンドンの中央郵便局へ向かう。日本への電報を打つために……。
旅する者たちのバイブル、「深夜特急」もいよいよオーラス。
どこで辞めるべきなのか、辞められるのか、辞めてからどうするのか、自らの身の処し方と行く末に対しての不安が大きい沢木は、最後の最後まで悩み続ける。
「旅は人生に似ている」
そう考える沢木の旅への取り組み方は、イコール彼自身の人生への距離のとり方でもある。そここそが、本書が旅する者たちのバイブルと呼ばれる所以なのかもしれない。
人生のステージ移行に悩む、パラノイアな若者へ贈りたいシリーズ。