はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

コンビニDMZ (1)

2007-10-28 07:31:49 | マンガ
コンビニDMZ 1 (1) (ヤングキングコミックス)
竿尾 悟
少年画報社

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「コンビニDMZ(1)」竿尾悟
 
「いらっしゃいませ。野郎ども(ファッキンガイズ)」にこにこ涼しげな店長の声が出迎えるのは、とあるコンビニ。連邦軍・反乱軍・独立派民兵の三勢力に国連軍まで入り乱れた紛争地帯のど真ん中のポイントチャーリーにあって、奇跡的に中立の保たれた非武装地帯DMZ(DemilitrizedZone)。
 店内禁煙、ヘルメット脱帽、くそったれの銃火器・爆発物持ち込み禁止、はた迷惑な核及び生物化学兵器持ち込み禁止、くそったれの銃撃戦も禁止。戦場に交戦規定(ROE)があるように、店内にもルールがある。 
 歴戦の兵士すら黙らせるオーラを纏った謎の店長、ネット中毒にして漫画家志望の勝くん、紅一点のむっちり娘・雨宮の3人が、なんの武装も持たずに殺気だった兵隊たちを相手の小売業を営むユニークな漫画。
 一歩店の外に出れば敵同士になる兵士たちのやり取りが面白い。突然の狙撃に一斉射撃、戦車に航空兵器に迫撃砲まで飛び交う戦場。対して永世中立の保たれた店内。メリハリのきいた舞台設定がのんびりとした笑いをもたらす。もちろん死者はバシバシ出るし、血と硝煙の臭いのしない日はないのだが、どこかコミカルな感じが作品全体に漂っている。
 作者は「軍人くん」というこれまたミリタリー漫画を描いているらしいのだが、その辺にうとい人でも十分理解できるわかりやすさも魅力だ(圧迫包帯やモルヒネが売れ筋とか)。いずれにしても独特なタッチの作品で、今後の展開に期
待が持てる。