はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

少女ファイト(3)

2007-10-02 20:12:39 | マンガ
「少女ファイト(3)」日本橋ヨヲコ

 新入生同士の3対3マッチが終わり、ようやく始動の黒曜谷高校女子バレー部。部員不足でまともに試合も出来なかった前年の悔しさから、今年は一人の脱落者も出したくない犬神キャプテンの目の前でいきなり新入生のナオがサボり……どころか学校にも来ない。
 小学生の頃からの親友延友の電話にも出ず、メールも総シカトときてはただ事ではない。もともと男運のない女だから、どうせまたろくでもない男にでも捕まって泣いてるんだろうと突き放す口調の延友の表情にも、隠しきれない焦りの色が浮かぶ。
 練達女子部員やミチルの懸命の捜索の末、ようやく発見したナオの居場所は「池袋ガールズベットバレー」。扇情的な格好をした女子バレーボーラー達の賭けバレーが行われているという秘密クラブ。なんとナオはその首謀者本間と付き合っていて……。
 ミチルはウエイターになりすまし、女子部員たちはツクッた私服姿で観客に紛れ込む。昔太っていた小田切や優等生の伊丹、スケ番延友の女の子ぶりが板についてなさすぎて微笑ましい。知人や学校関係者にばれてはならない緊張感も、なんだか楽しげ(外野だからこそ?)。
 ナオを解雇させるために飛び入り参加のチームとして直接対決。という流れは予想通り。しかし練の昔のチームメイトが対戦相手にまぎれていたり、さらにはなぜか黒曜谷の先輩3人衆までもが混じっていたりと、常に一本調子にならない工夫がある。
 日本橋ヨヲコらしさはそれだけにとどまらない。海外へ渡っていた練の友達・唯隆子。男バレの元中学MVP三國の弟・広之。陰湿で狡猾な、この新キャラ二人の徹底した腹黒さがよかった。本当に、最初から最後まで休む暇がないほど見所充分。早くも次巻が待ち遠しい。