J's日誌

中小企業診断士、経営管理修士(MBA)、事業再生士補、AFP。某NPO法人フットサル連盟副理事長。

かなり重たい話

2008-06-17 23:59:59 | Weblog


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秋葉原の事件について、書こうかどうか迷ったのだが
ちょっと思い出したことがあったので書いてみたい。

1997年に神戸連続児童殺傷事件という事件があった。
その頃一緒に仕事をしていた、精神保健学の博士号を
持つ人(既婚、子供なし)はこういう風に言っていた。

「数多くの犯罪者のプロファイルを研究した結果、
 ああいう事件を起こすか起こさないかは本当に
 紙一重のところで決まるし、一定の確率で必ず
 事件は発生するというか犯罪者は発生する。」

「自分が子供を作らないのは、自分の子供が絶対に
 ああいう事件を起こさないという確率がゼロである
 とは言い切れず、もしそういうことが起きた場合は
 本人だけでなく親の人生にも確実に影響がある。」

「実際、その場合は影響があるどころの話ではなくて、
 多分親である自分の人生をひっくり返すくらいの
 インパクトが、自分の力ではコントロールできない、
 子供という自分とは別人格の存在によって起こされる。」

「自分はそのリスクを非常に大きなものと感じているので、
 人生が何度もあるならともかく、たった一度しかない
 自分の人生で子供を作ろうとは思わない、思えない。。。」

「もちろん、その分社会保険料や税金の控除を受けることが
 できなかったり、老後の面倒をみてくれる存在はいないかも
 しれないが、それは自分がそういう選択をしたことによる
 自己責任として、子供とは別の方法で考えるつもりだ。」




最初にこの話を聞いたときは、何て大げさなことを
言うのだろう、偽悪者なんじゃないか、と思ったものだ。

だけど、最近の凶悪犯罪を見ていて思う。自分自身については
何とか精神的にコントロール、制御できる自信があるとしても、
自分の子供が絶対にそういうことを起こさないと言い切れる
親が、いったい世の中にどれだけいるだろうか?

あの両親だって、子供に良かれと思って育てたのだと思う。
どこかでボタンを掛け違えたのは不幸なことだったと思うけど、
その責任は今さら求めようがない。ただ、確実に言えることは
両親の人生にも間違いなく影響を与える結果になってしまった、
ということだ。

そして、一度起きてしまったら時計を元に戻すことは出来ない。



何が言いたいかというと、子供を産み育てるということは、
親の人生においてもそういうリスクを完全にゼロにする
ことは出来なくなる選択をする、ということだ。

血がつながっていてDNAを受け継いでいても、結局は
別の人格を持つ別の人間、独立した存在なのだから。

いつまでも親の教育でコントロールできるわけがない、
と思わなければいけないのではないだろうか。

それでいて、25歳になってから何かが起きたとしても、
産み育てた親は全く無関係というわけにはいかないし、
必ず親の人生にも影響が、それも甚大な影響が起こる。

もちろんそのときは受け入れなければいけないのだろう。
ただ、それだけの覚悟を持って子供を産み育てられるのか?
と考えたとき、10年前に聞いた言葉は非常に重い。。。




なかのひと


本来、子供がそこまで思い至るならば、何も起きないはずなのだけど。
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4 Comments

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Unknown ()
2008-06-18 19:38:14
複雑な気持ちになったわ。こどもって。。。
そんなに重くもなく、覚悟もなく育てているけど。
私がお気楽なんでしょうかね。
返信する
いや ()
2008-06-18 20:00:14
普通はそんなこと気にもしないんじゃないかな。

犯罪者のプロファイリングを散々やってきた人に聞いた話なので、
まあ適当に読み飛ばしてくださいな。
返信する
Unknown (手下H No2)
2008-06-18 20:56:06
すばらしい考えだと思います
またそれを実行しきっていたらさらにすばらしいと
思います
自分もその考えには共感持てる部分が多いですが
気持ちが弱っているときや精神的に正しい判断ができないときには冷静な判断を下せないかもしれません。
でもその考えを実行し貫き通している方がいたら
すばらしいと思いますし
とても尊敬します。最大の自己責任だと思います
返信する
うーん ()
2008-06-18 21:33:48
どこまでその人が本気で言っていたのかは
そのときは正直分からなかったけどね。。。

ただ、その人は「自分は少子化対策には貢献できない
から、子どもを作らない選択をしたことで、その分
税金をたくさん課税されたとしても文句は言わない」
と言っていました。

まあ、とにもかくにも10年以上が経って、
その人のことをふと思い出したのでした。
返信する

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