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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

こまち公園注意事項

2021-06-13 00:04:28 | 秋田の季節・風景
秋田駅近く、線路東側の2つの街区公園から2題。
最初は、駅北側の区画整理中の一角に、大型連休直前から本格的に供用された手形新栄町街区公園
5月下旬になって、西側以外の3辺にそれぞれある出入口のうち、北側が、
こうなった
やっと、公園名称の標柱が設置された。

↑後方の屋根とベンチは、四阿(あずまや)ではなく、「シェルター」だそうだ(各メーカーや秋田市公園課のサイトで、そう呼び分けている)。
2013年以降に採用されているコンパクトな標柱。フォントなども変更されていないようだ。



もう1つがメインの話題。
駅の南側の、通称・こまち公園。1998年3月31日供用開始で、正式には「拠点第一街区公園」。
街区公園にしては広大で、駅に近いこともあり、幅広い世代に親しまれる公園。公園から秋田駅に出入りする秋田新幹線を見られるので、自然発生的に愛称が付いたようだ。※以前の記事
しかし、公園と線路の間の駐車場だったJR用地に、2018年にクリニックが開業し、視界が遮られてしまった。
現状。右が線路
クリニックの線路際は駐車場になっており、ゲート類はなく、部外者が入ろうと思えば立ち入りできる。私有地だし、安全面もあって、勧められないけれど。

ところで、「拠点第一街区公園」が浸透しないのは、名前が堅苦しい以外に、もう1つ大きな理由があると思う。
現地に正式名称がどこにも書いていない(避難場所案内図には小さく書いてあるが)から。
拠点第一街区公園南東角
南東と北東の角は、広めの出入口になっている。最近設置されたと思われる「防犯カメラ作動中」という表示板はあるけれど。
完成当時はまだ擬木標柱の時代だったはずだが設置されないまま、その後も忘れられたのか。新栄町といっしょに発注されないかと確認したが、今なお未設置。

大きな板にいろいろ書いた看板は、どちらにも設置されている。
南東角のもの
「秋田市公園課」名義で、サビが出ている。
本文の書体は、モリサワ「新ゴ」のようで違うし、写研「ゴナ」でもない。「な」「た」「か」など特徴的。
調べると、武藤工業が開発、MPCが販売していた「サイン中角ゴシック体」。MPCが2009年に倒産し、今は入手できないフォント。

看板の中身について。
これまで、1997年の秋田駅自由通路の動く歩道の「注意事項」や1986年頃の資源ごみ持ち去り禁止の「“告ぐ”」を紹介した。
それらには、我々の世代ではというべきなのか、2000年代以降の感覚ではというべきなのか、違和感を感じる言い回しが散見された。不特定多数に向けた公共の場の掲示としては、そぐわないというか厳しいというか上から目線というか。

これも、まずタイトルが「公園利用者へ」。
今だったら「公園を利用するみなさんへ」と柔らかくするか、でなければ「公園利用上の注意」のように具体的にするかだと思う。
その一方、本文では「みなさんの憩いの場」「みなさんで次のことを守りましょう」と「みなさん」が多く、「~しょう」と柔らかくなるのも、ちょっと古くさいかも。

そして、4項目の注意事項。
4番目の「ゴミは捨てずに持ち帰りましょう」はいい。ただ、役所的には「ごみ」はひらがな書きするのが基本のはずだが。

その他3項目は、言っていることはなんとなく分かるが、言い回しも文章も、下手というかまとまっていない。
「1 他の利用者に迷惑(無謀・騒音)となる行為はやめましょう。」
「2 施設の目的外や乱暴な利用は危険ですからやめましょう。」
少々重複していそうだが、1は「他人」への影響、2は「(行為を行う)利用者自身」への影響を理由にやめさせているのか。
1は「無謀」と「騒音」を並列させるのはどうなのか。また「無謀」が具体的でなく分かりづらい。あと、「他の利用者」だけでなく「近隣住民」への迷惑も考えるべきだが、言及がない。
2は「目的外」が「利用は」にうまくつながらないし、利用より「使用」でないのか。


そしてひときわおかしいのが、
「3 施設へのキス・落書きなどはやめましょう。(器物損壊などで罰せられます。)」
3では、人でなく「公園施設」への影響となるものをやめさせているようではあるが…
「施設へのキス」って何? 遊具をなめるなってこと?
イタズラされて「キズ」の濁点が取れたのかとも思うが、2か所どちらの看板も、きれいな「ス」で、濁点の痕跡は見当たらない。最初から「キス」だったのか。

仮に「施設へのキズ(はやめましょう)」だったら、「傷付ける」というか意味かなとは伝わるが、日本語【13日補足・公的な場での日本語】としておかしい。
北東角の看板。落書きはやめましょうが落書きされている

3項目は「近隣や他の利用者の迷惑になる行為はやめましょう。」「遊具など施設は正しく使い、大切にしましょう。」ぐらいでいいのでは。
秋田市の一般的な街区公園などでは、ボール遊び、犬(リードやフン)、花火など個別のお手製の注意書きはよく目にするが、このような総合的で大きな看板は、ほかに見たことがない。
秋田駅近くで若者が集まりそうな特殊な環境の公園だから、これを作ったのか。

でも、現状ではそんなに使いかたが悪いようには見えない。そもそもこんな看板、誰も読んでないだろう。サビ、落書き、おかしな文も放置(少なくとも2年は変わってないはず)されていて秋田市側も意識してなさそう。更新時期ではないか。いっそこれに公園名称も表示し、分かりやすい注意書きに改めてはどうでしょうかね。
コメント (4)
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