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広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

E493系電車

2025-07-07 23:51:46 | その他もろもろ
先週末、JR秋田駅の6番線と7番線の間の線路に、こんな車両がいた。奥羽本線・土崎方面から来て、小休止中の模様。

2両編成で、ステンレスボディの通勤電車のようなスタイルだけど、窓やドアが少なく、正面の顔は黄色。
話には聞いていた、「E493系交直流電車」。
上の写真が青森向きのクモヤE492形。
反対側のクモヤE493形
客を乗せる営業用でなく、事業用車両で、形式に「ヤ(職用車)」が入る。
職用車にはいろいろな用途の車両があるが、E493系は「牽引車」。車両工場などに、自走せずに出入りする車両(配給列車など)をひっぱるのが主な役目。2021年(01編成)と2023年(02編成)に1編成ずつ製造され、上野の尾久車両センターに配置。
今回秋田に来たのは01編成。この前日に、青梅・五日市線用のE233系電車が、秋田総合車両センター(旧・土崎工場)に入場しており、その帰りだったようだ。

牽引車は、直流電化区間では昔から存在したそうだ(クモヤ143形など)が、秋田など遠方の工場への出入りは、電気機関車やディーゼル機関車がひいていた。
機関車にひかれて営業運転する客車列車がなくなり、機関車自体も老朽化が進み、運転や整備に技術も必要。今後は、旅客用の電車と技術を共通化できるE493系のような牽引車に移行していくようだ。
一部の鉄道愛好家には「スーパークモヤ」の愛称で呼ばれている(好意的なのだろう)そうだ。一方で、長い列車や峠越えに対応できるパワーがあるのか、疑問視する声もあるようだ。

あまりじっくり見ないでしまったが、2両の間の通り抜けはできないそうだ。

ステンレスの大きな引き戸があるほか、白いプラスチックの(ように見える)大きな通風口みたいなものも機器搬入口らしい。
JR東日本の車両は、乗務員室ドアのガラスに、「Z1」など編成番号が表記される。E493系では、
「01 クモヤE492-1」と、形式、製造番号まで表示
1行に収めているのでかなり小さな文字。識別するための表記なのだろうが、小さくて分かりにくいのでは。

シングルアームパンタグラフは、それぞれの車両に1基ずつ設置。どちらも車両の青森寄りにあり、折れ目が青森と反対側を向いている。
意外に感じたのが、交流電化区間なのに、2基とも上がっていたこと。ネット上の写真を見ると、今回に限らないようだ。
485系電車や電気機関車などでは、直流電化区間では2基使うが、交流区間では片方はたたんで、もう片方のみを使っていた。電圧の違いのほか、ショートなど事故防止の目的もあるとか聞きかじっていたけれど…【8日追記・485系は2両1組(ユニット)で、1ユニット当たりパンタグラフ2基だった。E493系もそれと同じく考えてしまったが、そうではなく、クモヤE493・クモヤE492それぞれが独立し、パンタグラフを1基ずつ積んでいるということか。】
ちなみに、交直流対応車両といっても、日本では交流電源に50Hzと60Hzがある。E493系はもちろん50Hzには対応していることになるが、60Hz対応かどうかは、公表されていないようだ。JR東日本管内でしか使わないなら、60Hz非対応で済むけれど。


事業用車両といえば、検測車(電気・軌道総合試験車)の「East i-D」と「East i-E」。当ブログの2010年2月26日の記事は、目撃して、その正体を知ろうとする一般の人たちから、多くのアクセスをいただく。少し丸みを帯びた真っ白いボディに、興味をそそられることもあるのかもしれない。
それに比べて、E493系は味気ないデザイン。しょうがないけれど、一般の皆さんの関心は引くだろうか。
なお、よく似たデザインの「GV-E197系気動車」も存在する。こちらは、牽引のほか、線路に敷くバラスト(砕石)の運搬・散布も行う。

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