田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

フラリーマン

2017年10月24日 | 日記
 情報が遅いのですが、今朝のニュースで知った『フラリーマン』なる言葉、身に沁みます。私がサラリーマンであった10年間『会社で働くことは苦しくて辛いこと』となにげに考えながら、また同居の母が口癖のように『男が働くことは楽じゃない。亭主のおかげ』の言葉に後押しされ、つい甘えが出ていたように思います。
 
 私の勤めは、残業に継ぐ残業、盆も正月も連休もありませんでした。社内での立場が上がるたびに、脳内ホルモンが過剰に分泌されたのか病気にもならず、働き続けることができました。
 
 私はどちらかと言えば、兄貴分、親分肌に憧れ、若い人が辛い立場にならぬよう、親身になることに心がけました。それを後輩が察知してくれ、仕事がやりやすくなったものの、知らず知らずに若者をそう仕向けたかもしれません。後輩が一日も早く独り立ちできるように望んだのも、会社の利潤を考えてのことだと言えます。
 
 独立後一人で仕事を始めた時、娘が小学校一年、息子は三歳でした。妻にしてみれば、やっと手が離れかけた時でした。独立後の私に、仕事はそうそう無く、時を持て余す毎日でした。いわゆる今のフラリーマンの気分でした。
 
 会社人間でなくなり気づいたことは「俺は会社に逃げていた」でした。子に手がかからなくなったとは言え、再び働きに出た妻、家事を引き受けてくれた母、やんちゃな二人の子供の間に入るのは難しく、つくづく妻の苦労を知りました。
 
 ひところ流行ったテレビ・コマーシャル『亭主元気で留守が良い』を真に受けたことを恥じました。このコマーシャルが、あたかも大阪のおばちゃん達の思いかのように思わせる男の悪知恵だと思えるのです。フラリーマンが早帰り出来るようになって、初めて分かる女の苦労だと思うのです。