森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

急峻な地形に残る残雪

2022年09月07日 | 自然観察日記
遠くから万年雪を見ていれば白い雪原が広がるように見えますが、近くで見るといろいろな事情があって雪渓とそれに接した地形などのやり取りがなかなか面白いものです。一見岩肌かと思うところは実は残雪でその上に上から落ちてきた土砂や植物などで覆われていて雪の肌が黒くなっています。

崩落して雪渓上に転がる植物

2022年09月07日 | 自然観察日記
雪渓上に転がる植物を観察してみました。大きな塊もあれば小さいものもあります。枝がちぎれたものもあれば株ごと落ちてきているものもあります。いずれにせよこうした運命の植物はほとんどが乾燥などで枯死します。しかし、わずかに運のよい個体が幸運な落下地点を見つけて根を張ることができるのでしょう。高山に生育する植物がこういう場所で時々見つかります。

雪渓上に落ちたシモツケソウ

2022年09月07日 | 自然観察日記
雪渓上に落ちてきた植物を観てみました。雪渓の下が空洞になっているということもあって好き勝手な場所を歩くわけにはいきませんからごく狭い範囲での観察です。それでも興味深いものがいろいろ出てきます。キンコウカやヌマガヤなどはところどころに見られますし葉柄の様子からシモツケソウとおぼしきものもみつけました。新潟ではコシジシモツケが普通にありますがシモツケソウは県内ではおもに群馬県境の山岳地域に見られることが知られています。