木漏れ日の中にヤマジノホトトギスが浮かび上がりました。実を結びもう最後の仕事を遺すばかり。やがて水気を失い色をなくし果実を裂開させて地上部を切り離します。最後のステージの色彩が淡い緑色でこのやさしい感じが強く心に残りました。役割を終え静かに消える過程の中にも何かしら心を動かすものがあるのです。この年になってこそしみじみと理解できる自然の美しさでしょうか。
ヤマジノホトトギスの花です。少し前に撮ったもの。紫斑が幾分少ない個体で、写真の出来も悪いため分かりずらいです。庭などで植えこまれたホトトギスを見るより、自生している姿の方が何倍も感動を与えてくれるものだと思います。野の花は見たい時に現場に行くのが一番いいように思います。