森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

スズメノヤリ

2013年05月15日 | 自然観察日記
先日、よく山野の散策にご一緒するRさんに「これはなに?」と聞かれてその場では思い出せない種がありました。ある程度は理解しているつもりの種でしたが、ほとんど蚊帳の外にあったものでした。自然散策のガイドをしているときはイネ科やシダ植物など地味な存在は完全に無視していて解説しようなどという気にはなっていません。もっとも難しいというのもあって無意識に敬遠しているという面はあるのですが・・・。で、その時の対象は「ヌカボシソウ」(イグサ科)だったのですが、以来反省して葉の長いものも積極的に取り上げていこうかと考えるようになっています。かれらも重要な自然の構成員ですからね。そういう「苦手」なグループを再度調べなおすと脳が活性化されてボケないような気がします。
これは、ヌカボシソウと同じ科のスズメノヤリです。ネーミングが面白くて印象深い種です。かなり地味ですが、どこにでもあります。「槍」に見立てる感性はどこにあるのでしょうか、それも「雀の」です。愉快ですね。(「やり」は大名行列の毛槍なのだそうです)

スズメノヤリ 花穂

2013年05月15日 | 自然観察日記
イグサやイネ科などの種の花を一つ一つ見るのは至難の業で、専門家でもない限り必要としませんか。私もそういう域には好んで入ろうとは思っていませんから最低限の知識(それもあやしいですが・・・)しかありません。雌雄同株ので、雌花の時期と雄花の時期がタイムラグがあるとされています。この絵では雌しべの花柱がめだっていますから雌花の時期となります。雄花はこの花が終わったあとに出てきます。