所在地 山伏峠の石仏 兵庫県加西市玉野町1126
加西市、玉野交差点を越えると、道路左右に大きな溜め池があります。左手にアラジンスタジアムがあり、その手前を左折すると、山伏峠の細い道になります。ここからは、サイクリングロードになり前方に車止めがあります。
車止めから、こんもりした竹林と木々に囲まれて、緩やかな道が山伏峠まで続き左側には「山伏峠」と彫られた石燈篭が立っています。
右手石段上に石棺仏3基がありますが、入口の石棺仏(高さ2m強)は、家形石棺の蓋裏に舟形光背を線刻し、阿弥陀像を半肉彫りしています。
左奥にある石棺仏は、高さ177cm、幅90cmの大型で、石棺の蓋石に7体の地蔵を薄肉彫りする。左足を垂らした半跏の像高55cmの地蔵を中央に、左右に小型の地蔵6体を配する。応暦元年(1338)の刻銘がある。播磨の石棺仏では唯一、長持ち式石棺を使った石棺仏で、縄掛け突起がそのまま残していて、それがこの石棺仏の魅力になっています。真ん中の石仏は、高さ1mほどの石材を舟形につくり、二重光背を彫りくぼめて、中央に阿弥陀仏、左右に地蔵・僧形蔵を薄肉彫りしている。この石材も石棺材と思われます。
この地域はかっては楢原の里・玉野村と言われ、播磨風土記に「朝日夕日の隠れぬ地」と記され古代より栄えた地だそうで、周辺には多くの遺跡が点在しているようです。
約700年前の南北朝時代に造られた当時を思い浮かべることができますが、竹林の道端に佇む地蔵尊、阿弥陀尊などは行き交う村人達を見守ったのでしょう。この先は山伏峠を下って行きます。
次回をお楽しみに では またね
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