治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
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大地君からそらパパへの手紙

2010-05-15 08:10:12 | 日記
そらパパさんへお手紙

 僕が本を出したらずいぶんそらパパさんにやられました。どうして人の事をこんなに馬鹿にするのか解りません。僕はずいぶん我慢しました。僕は本にするのはやめようと思いました。でも、僕の本を読んで泣いて喜んでくれる人がいました。それはパニックになったり、暴れん坊になる時の気持ちや辛いことが解るからです。僕はこれからも自分のために修行で解ったことや、研究した自分の事は書きます。それを浅見さんや栗林先生や岩永先生に見てもらおうと思います。それで必要なら僕はみんなのために本にしてもいいと思う事にしました。
 
 でもそらパパさんはもう絶対に大地の本は読まないでください。買わないでください。便利に思わない人は買わない方がいいです。僕の本について文句があるなら僕に言ってください。僕は男です。僕が全部聞きます。ネットなどでこそこそやるのは止めてください。僕はそらまめちゃんとは少し違いますが、やっぱり自閉症の一つアスペルガー症候群です。でも、文句を言われる覚えはありません。そらパパさんは余計な事ばかりいるので悲しくなって泣く人がいます。そういう人達にも会いました。人が調べた研究や、一生懸命に書いた本をヒドイいいようです。
 
 僕が働くのは変なことですか? 自閉症の人は働いちゃいけないですか? それとも話が出来る自閉症だから差別しているのですか? 出来ない事がたくさんある癖に「働きたい。」ということは無理なことだと思っているのだと思います。でも、僕は働きたいです。交流級でだって役割をやらないでいると「給食だけ食べにくる。」と言っていじめられます。そらパパさんは星野富広さんを知っていますか? 怪我をして顔しか動きませんが、口を使って立派に自分の仕事をしている人です。僕は手も足も動くので働く人になりたいです。
 
 僕が暑さや寒さに負けたり、学校に行けなかったり、姿勢が正しく出来なくて一反木綿になったりするので悪く言われても仕方がないかもしれません。でも僕はそらパパさんには負けません。僕は絶対に働く人になります。そして僕は自閉症の博士になります。楽しい修行は出来ない事を出来るようにしてくれます。頑張れば周りの人が仲間にしてくれます。そして応援してくれます。働かないとご飯は食べられません。僕は自閉症です。アスペルガー症候群です。でも、障害者の仲間には入れません。だから僕は頑張るしかありません。僕は立派な大人にはなれない可能性の方が多いです。それでも一生懸命に生きる男になります。そして、男なので弱い人を守れる人になりたいです。
 
 だから、僕の本に文句や意見があるなら僕に言ってください。僕が全部聞きます。質問も答えます。勝手に予想して、大人同士でこそこそ悪口はやめてください。


                                               中田大地


*本文の一切の無断転載・引用を禁じます。 花風社 代表取締役 浅見淳子

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1 コメント

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改めて… (ミネ)
2016-08-08 09:33:39
大地君は男らしくて潔く凛々しい人ですね。

わたしの周りにも頑張っている自閉っ子が
たくさんいます。

世の中には頑張っている人や良い評価をされている人に対して、一緒に喜ばないだけでなく、悪意のある中傷をする人がいます。

残念な人達だと思います。

そういう人は弱くてずるい人だと思います。

わたしは働く大人になった大地君の本も読みたいし、わたしの子も働く大人になって欲しいです。

わたしの周りには、そう思っているお母さんがたくさんいますので、大地君の事をこれからも応援しています。

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