ずっと前、ギョーカイの犯罪に対する変遷の観察結果をここに書くといって
のびのびになっていました。
佐藤氏の著作に触れたところで、ちょっと書こうかなという気になりました。
豊川事件(アスペルガーの少年が「人を殺してみたかった」と言って人を殺した事件)以降
ギョーカイメジャーたちは「犯罪報道は偏見につながる!」とメディアに圧力をかける運動に走りました。
秘密保護法に、サヨクの皆さん騒がれているようですが
「都合のいい情報は出すな」という圧力運動にかけてはギョーカイは先駆者です。
この件について、私は京都の門先生とお話したことがあります(まだギョーカイづきあいしていたころ)。
門先生も豊川事件のとき、報道に心を痛められたおひとりのようでした。
「時期的に、ああいうかたちで報道されるのはよくないと思った」とのご意見で
空気の読める私、当時はギョーカイにそれほど反発心を抱いていなかった私は黙っていましたが
ずーっとずーっと「そういう困った面を知らせて世間の理解を仰ぐのが支援のあり方ではないのか」とか
「遵法教育に乗り出すべきではないか」とか
「そもそも一般人の知る権利をどう思っているのだろう」という疑問は抱いていましたよ。
その頃ギョーカイのお題目は
・支援がないから犯罪をおかす
とか
・未診断の子ばかり犯罪をおかす
だったのですから、
だったら支援を勝ち取るためにも、犯罪のことは広く知らしめた方がいいと思うじゃないですか。
ところが、
・未診断の子ばかり
っていうギョーカイの信仰に大きな陰を投げかけた人物がいます。
YTです。
かの有名な内山大先生が数ヶ月かけて特別に無料でアスペルガーと診断したYT。
ギョーカイ、もう「未診断だから」の言い逃れができません。
そうしたらギョーカイは、アクロバティックな技に出ました。
アスペルガーの名誉を守るため? 杉山先生が
「偽アスペルガー論」というのをぶち上げられました。
いわく、「アスペルガーは本当は心のきれいな人たちなのだから、あれは偽アスペルガーなのだ」というわけです。いやあ、すごい責任逃れするな、ギョーカイ
と私はあきれました。
これは「社会に迷惑行為に及ぶ自閉症者がいても、われわれは関知しない。なぜならそれは偽の自閉症者だから」という宣言です。ギョーカイの無責任さをよく表している。
おまけに被害者である私たちへの思いやりは皆無。あの杉山先生の発言で、余計事態がこんがらがりましたからね。はっきり言って迷惑しました。
でも空気の読める私は黙っていました。
けれども黙っていない人たちがいました。
私には、異文化だなあと思わせられる出来事で、いまだにどうしてかわからないけれども
実はこの杉山先生の発言に一番憤りを見せたのは、アスペルガーの人たちだったのです。
まあ、アスペルガーも人間なんで
「心のきれいな人たち」ばかりではないですよね。
だからあれは、「自分たちをもっと人間扱いしろ」という当事者から支援者への憤りだと思えば
うっすら理解できる気はします。
森口奈緒美さんは勇気のある方で、堂々と杉山先生批判の文章を書き、杉山先生に見せて、了解を取ったあとネットに載せました。今もどっかにあるはず。
そしてアップする前にうちにも送ってきました。
「ニキさんはこういう文章のせてもいやじゃないでしょうか?」というのです。
「ニキさんは他人が何を書こうと文句を言う方ではありませんよ。第一見ないと思います」と私は答えました。
けれども実は、私自身がその森口さんの文章には大変腹が立っていました。
森口さんもしょせんギョーカイの人。「健常者に人権なし」の思想が貫かれていました。
けれども人権のない私は、ニキさんとは違い、森口さんに「浅見さんはどう思います?」と意見を聞かれることもなかったので黙っていました。
自分の気持ちを率直に話したのは、「変光星」を絶版にしたときが初めてです。
さて、時代は移り変わり
発達障害の診断を受けた人で犯罪をおかす人もどんどん出てきて
私はアスペエルデの一会員から
「杉山先生ももう隠し通せないとおっしゃっている」という話を聞きました。
よかったなあと思いました。
そして杉山先生の最近の著作を見ると
親子揃っての病理にも触れているし
はっきりと犯罪のことを意識されているのがわかります。
それでこその支援だと思います。
私はギョーカイとは心情的に切れましたが、
今の支援の中に「遵法教育」が入っていることを切に願っています。
そしてギョーカイという長城の壁の外で
まつろわぬ民として、ひっそり遵法教育の本を出し続けますけどね。
神田橋先生の言葉
「世の中のルールを教えなきゃ。」を問題行動があると「障害があるから仕方ない」と言い訳する保護者に対応するとき、いつも思い出しています。
「発達障害は治りますか?」を出版してくださって感謝しています。
あの本を出す時頑張れたのは、自分自身の体験から、治らないという考え方が間違いであり残酷なことがよくわかっていたからです。多くの方々が役に立ててくださっていてうれしいです。
またお越しくださいませ。
子どもと上手くコミュニケーションが取れなかったり、問題行動(そこまでおおげさなものでなくても)を取る時には子どもの気持ちが高ぶり過ぎて何をいっても無駄と感じることも多いです。
子どもと話が出来るタイミングをじっと見定めていて、話すことも多いんですよ。話したからって直ぐには解決しませんので、これを毎日繰り返しています。
発達障害の子は敏感な子が多いです。
うちの子は声を掛ける側の声のトーンが少し変わることで言葉ではなく、自分が感じた相手の雰囲気だけが残ってしまったりもします。
だから、言い訳しながらお母さんもコミュニケーションの糸口探してる方多いと思います!
言葉がけは、問題行動を止める最良の手段ではありませんよね。
一次障害を治すのが結局近道だったり。
またお越しくださいませ。
貴方 理解 望