治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

一番の節電方法

2011-07-07 09:37:20 | 日記
猛暑。

反原発な皆さんも最近デモをおやりにならないですね。
こういうときにこそデモをおやりになると、信仰の篤さを証明できると思うのですが。

幸いわが社は経団連にも入っていないし、大口の電力使用者でもないので
お役所からお達しはきていません。

でもまあ、節電にはご協力してますよ。

東電管内から出たり。
8月もぽかっといなくなりますよ。

でもまあ、冷房を極端に切り詰めることは能率を下げるので
一番やっている節電方法は読書ですね。

というわけで皆さん、テレビを消して読書しましょう。

今は媒体も色々あるので
多チャンネルの読書がしやすくなりました。

昨日も「原発報道とメディア」(武田徹著 講談社現代新書)を読んでいたら
ついったーで障害者の罪と罰について知るなら「二十日鼠と人間」を見なくちゃ、みたいなつぶやきが流れてきて

おおお、スタインベック。
昔よく読んだものだ、と思ってすぐにkindleで原書版「Of Mice and Men」をダウンロードしました。
9ドルちょっと。
ほんとに便利な時代になりました。
私は20代のいっとき、とにかく英語の古典超大作を読みまくるという時代がありましたが
そのころはネット書店もなく、高い原書版を洋書取り扱っている店で買うか
旅行先からスーツケースにぎっしり本を詰め込んで帰ってきたりしていたのです。

kindleはiPhone版も本当に見やすい。
電車の中でさくさく読めます。

きついなあこの話。

ナチュラルサポートの限界、ていうか。

こういう時代を経て、療育方法が確立されてきて
逆に今はナチュラルサポートとか言っているわけですが
やはりそれだけじゃダメなんですよ。

で、帰ってきてiPadを立ち上げたら
ちゅん平さんの「他の誰かになりたかった」の読みかけのページに飛んだのでまたしばしそれを読む。

本当にすごい本ですよ、今更思うけど。

解離性障害から立ち直ったばかりのときに書いた本だからね。
もう別人です。この頃とは。

そして、本当に本当に大変だったんだなと思いました。
本人がどこまでわかっているかわかりませんが。
だって「そういう役」だと思っていたからね。

長沼先生も、ASDの人の解離は思った以上に多いみたいなことをおっしゃっていましたが

精神症状に見えるものって
実は神経症状なんですね。

それと記憶がすごーく違うから
それを私たちは「おかしな人」と思ってしまうのですね。

日本語と英語で、紙と電子で、切り替えて三冊同時に読めます。

テレビを消して、本を読みましょう、皆さん。
原発容認の人も脱原発の人も。

マリモキティストラップです。
涼しげ。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
身内は (マスオさん)
2011-07-07 17:57:06
二十日鼠と人間、原作は読んでませんが映画は見ました。
たしかジョン・マルコヴィッチが障害者役で、友だちがゲーリー・シニーズ。

スタインベックは実は苦手な作家で、怒りの葡萄もエデンの東も途中で投げ出してるのですが、あれは20代の時の話。
今度読み直してみようかな。


ちゅん平さんの昔を思うと、今は本当に別人ですね。
適切な診断がどれだけ大切か、今身内の立ち直りを見て実感しています。
最近は水泳に凝ってます。
ジムに誘ったのですが、安い区営プールに毎週土日泳ぎに行ってます。
当然ながら、運動は脳にも良いのですね。

毎日行きたくなったらジムに行くと言ってます。
返信する
推薦書 (浅見淳子)
2011-07-08 06:42:26
画伯、ようこそ。
スタインベックはだいたい結末に救いがないんですよね。でも妙に文体がここちよく、超大作を選んで読んでいた時期があります。「怒りの葡萄」も「エデンの東」も読みました。またkindleでダウンロードしとこうかな。

お身内の件、よかったです。神田橋先生の本でも長沼先生の本でも話題になっていますが、ジョン・レイティーというこの世界では有名な先生の「脳を鍛えるには運動しかない」もお勧めです。原題は「Spark」っていうんですけど。私は英語で読みましたがレビューするために日本語で読み直そうかなと思ってます。運動は万能ではないけど、近道なんですよね。

またおこしくださいませ。
返信する