治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

大相撲観戦で考えた電力問題

2011-05-21 09:25:37 | 日記
今度の首都圏の節電も、私から見ると地域差があり
その中でも事務所のある港区は自宅のある横浜北部と気合の入り方が違います。
とにかくメトロの駅なんて、構内暗くて眠くなっちゃうんですよ。

横浜北部では適度に動かしているエスカレーターも、港区はちょっと過剰に止めています。
元気で激務に耐えられる人しかいないという前提ならいいけど
この電力不足はむしろ弱い人に応えるんじゃないかなあ。

先日、事務所から国技館に向かうために大江戸線に乗ろうとしたら
上りのエスカレーターは運用していましたが、下りはすべてストップ。
下りならいいじゃない、と思うかもしれませんが
大江戸線のホームは地下6階です。
足の悪い人は下りがむしろきついそうですね。

ちなみに東横線の横浜駅も地下6階です。
地下6階がホームって、私の感覚ではあんまり驚きません。
早くできた銀座線とかを降りると、地上が近いな~と思うし
福岡や札幌で地下鉄に乗ると、地下鉄の駅が浅いんでびっくりします。
路線が多い東京では、深く深く掘ってますからね。とくに後からできた路線ほど。

狭いところに人がいっぱい。だから縦に発達した首都圏。
人々の足の代わりを電力が果たしてきたんです。
小資源国で、だからこそ省エネ技術は発達して、たとえば同じ生産性を上げるのに他国より必要なエネルギーは少ないのだけれど
そのぶんかゆいところに手が届くような贅沢方面にエネルギーを使ってきた国、それが日本です。
とくに首都圏の便利さは群を抜いている。
なのに誰も「電気が足りないのでは」と考えなかった。
覚えきれないほどの地下鉄網。なのにまた副都心線なんていうのを作って渋谷と池袋を結んでみたりした。
もうすでに山手線があるのに。
電力は無尽蔵だと決め付けて
原発があれほど一部の人に過酷な労働を強いていることを知ろうともしなかった。
そうやってどんどんどんどん、電力需要を増やしていったのです。
いくら電力需要増やしても、いくら便利さを追求しても
誰かがなんとかしてくれる、って思っていたんですね、みんな。

だからね
私は福島の人間でもないのに、東電を一方的に責められる人の気持ちがわかんないわけです。

ところで
国技館は節電してたのかなあ?
まあ普段から、土俵以外はそんなに明るい空間ではないし
ノースリーブで観戦してたので、暑くもなかったし。
国技館プリクラ(ってのがあるんです)はお休みしてましたけど。

画伯もブログに書いていますが、本当に国技館の「中」はいつもどおりでした。
無料なのに見事に客層が変わらない。そして造りも。安心できる空間です。
一度皆さんも国技館に出かけられてみたら
さすがにお相撲用にうまくつくってあるなあと思われると思います。

お化粧室もぴかぴかですよ。
手を洗うところもハイテクで、フォーム状になった石鹸も、水も、手をかざすだけで飛び出してきます。
左から右へ手を動かせば、石鹸→水→乾燥 の順に作動してくれます。
まあ日本では珍しい装置ではない。でも考えてみれば、他国では見たことがありません。

で、これも電力なんですね。
私たちが小さいときは、丸い容器に緑色の石鹸水が入っていて
それをぶしゅっと手で押して石鹸を出したものです。

こうやってどんどんどんどん電気が必要になって
手や足を使って行うことを電気に肩代わりしてもらうようになって
それでどんどん身体がおかしくなっていって
おそらくそういうライフスタイルそのものが問われなおすんでしょう、これから。

写真はサンフランシスコのお土産、ケーブルカーキティちゃん。
ワイルドな乗り方ですけど
私もこういうかっこで乗ったことあるよ。

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