治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

臨機応変 奄美海水浴旅行ご報告 その1

2022-09-02 07:08:12 | 日記
今年の夏は夫に予定が色々入っていて、主に地元でサイクリングしていました。
新車買ったばかりだし。
手の甲がグローブ型に焼けています。
でも8月の最後、お子さんたちの夏休みが終わるころ、奄美大島に二泊三日の旅を予定していました。
8月29日~31日です。
予定しておいても台風が来たらおじゃんなのが南の島への旅ですが、それはまあ仕方ありません。
コロナ前にタイに通っていたのは、台風で日程が左右されないのもありますね。

8月25日木曜日、母のジムがお休みの日です。
っていうわけで木曜日は母を訪ねることが多い。
金曜日は母のお気に入りのエアロビレッスンの日らしいし、土日は私、夫に付き合っていることが多い。
ので「今度来られるのは旅行後かなあ」と母にしばしの別れを告げてきました。

ところが日曜日、なぜか母を訪ねる気になり、行ってよかったです。
「帰ってから話そうと思っていたけどひどい目に遭った」というのです。
平和な母の人生に起きるひどい目とはどういうことかというと、荷物の配達トラブルです。

私は知らなかったのですが、引っ越し時住宅メーカーにうまく言いくるめられたのか、母は必要のない(としか私には思えない)設備関連のサブスク契約をしていました。
そろそろ次のがくる、と思っていた矢先にカードの支払いが先にあったそうです。普通は後なのに。
ので、メーカーに問い合わせると「あ、今日出しました!」みたいな蕎麦屋の出前みたいなことを言われたそうです。
それで意識してしばらく待っていたけれども、来なかったそうです。
伝票番号とかそういう仕組みを知らなかった母は、メーカーに電話をすると「佐川急便が届けてハンコももらっている」ということでした。で、母は家探しをしますが、どうしても受け取った後がありません。第一発送後一生懸命待っていたのです。
それで佐川急便の配達員にきいたそうです。
ちなみに母は佐川に限らず暑い中配達してくれる配達の人には時々ペットボトルの飲み物を差し入れしたり、そういう心づかいをしていたそうです。そういうときはすごくお礼とかいうらしい。だから気心が通じていると母的には思ったのですね。

ところがその配達員はいきなり玄関内に入ってきて、後ろ手に扉を閉め、「俺に弁償しろというのか!」とすごんだそうです。
母は怖くなって、危害を加えられるのではないかと怖くなり、ひっこめてしまったというのです。

そのあと佐川の上司が来たそうです。
そしてうまいこと言いくるめて、佐川側には責任はないと母に認めさせサインさせたそうです。

愛甲さんは『愛着障害は治りますか?』の中に、昔は愛着障害じゃないと生きていけなかった、と書いていらっしゃいます。
それはどういうことかというと、何かに従い、逆らわないことで無難に生きてきた人が多かったのが昔の日本です。
母は納得いかなかったそうですが、「配達員に殴られたりするかもしれない」と佐川の責任追及をあきらめたそうです。
でも釈然としない思いを抱えていたところ、日曜日に私が来たので全部話してくれたのです。

私は当然怒りました。
損害賠償を迫らない、と母がサインをしてしまったのはまあ、仕方ないかもしれない。
でもその佐川男が無断で玄関に入ってきて扉を閉めたのは不法侵入だし、110番してもよかったくらいです。
母はやってきた佐川の上司に「配達員が怖いから荷物をあきらめる」と言ったそうです。それを受け入れる佐川ってなんなのよ。誤配かもしれない件を年より脅してあきらめさせるのかよ。
そもそも損害賠償をするとしたら佐川急便本体であって(あるいはメーカー)その配達男は一円も払わなくていいはずです。宅配便の伝票にはそもそも責任限度額が書いてあったと思いますが。
そういうことを私は説明しました。

「でも強く言ったら殴られるかもしれないじゃない」と母は言いました。
「あのねえ、佐川の配達員が荷物トラブルで高齢者殴ったとか言ったら、社長が謝罪会見するくらいの不祥事ですよ。それはない」と私は言いました。
私がなぜかもっていなくて、多くの日本人が持っていて、発達障害の人が色濃く持っている「ありえない恐怖感」は母にもあります。
母は私がノーマスクなのも心配しています。感染ではなく「誰かに殴られるのではないか」と心配しているのです。きっと多くの人が忖度マスクをしているのをみると、同じような心配をしている人も多いのでしょうが、これこそ愛着障害。殴ったら殴った方が悪いから警察に突き出せばいいだけです。恐怖が染みついている人は、そういう当たり前の考え方がなぜかできないのです。
そしてそういう日本人にありがちな恐怖心をまんまと利用されて、今回の敗戦に至りました。


でも、アプリオリにマスク警察に負けている人は、アプリオリに卑怯な行為を肯定している。そしてその自覚もないんですよね。

というわけで今回の佐川急便は許せません。

「なんで私を呼ばなかったの」と言ったら「出発前で忙しいと思った」とのこと。
でもこれは私がやれば五分で済む件です。
というわけで帰って佐川のサイトにアクセス。
損害賠償はあきらめるにしても、その配達員は替えてもらわなくてはいけない。
同じことやったら110番するよ、と警告もしなくてはいけない。
佐川のHPにはSDGとかなんとか書いてあって、あ~うさんくさいと思いつつ、かっこつけでやっているSDGにも関連付けたクレームのメールを送りました。本当に私がやったら所要五分。

そのあとはそんなこと忘れて、夫とかんぱ~いして旅行の前夜祭。
寝る前にスマホをみると留守電が入っていました。
日曜日でも対応したかあ。大企業コンプライアンス大事だもんね。
でもまあこっちからコールバックはしません。明日は飛行機に乗っている時間帯も多いから電話つながりにくいけど、帰ってきてからでいいや。

明けて成田に向かいます。
空港はもうマスク圧なし。
機内はお子さんもたくさんで、親がコロナ脳でも医療従事者でもなく、親ガチャにあたって奄美大島に遊びに行ける幸せな子たちが楽しそうでした。医療従事者の行動制限は自分が儲けるためだから自業自得だけど、家族の、とくに小さな子ども達の夏休みが三年間インドアになるのは本当に気の毒ですね。
でもここに来ているお子さんたちはラッキーなお子さんたち。
以前のように静まり返った機内でもない。

飛行機は順調に飛んで、晴天の奄美大島へ。
さあ、遊ぼう。
西日本に行くはずだった台風が南に向かってきているみたいだけど、影響受けるとしたら最終日かな。
一応飛べないことも想定し、色々な資料をクラウドに納めてきましたので帰りが延びても大丈夫。



宿に着き、海に出ました。
そしてゆったりと泳ぎました。夕方になるまで。
気持ちいい~。
海水がお湯みたいにあったかい。
私は梅雨時の奄美でも、五月の横浜の屋外プールでも泳いで
つまり水温が20度あるかないかくらいから泳いでいますが、風邪一つ引かなかった。でも8月の末、夏の日差しをたっぷり浴びた後の海水はお湯みたい。泳いでいる魚が煮魚にならないのが不思議ですが、ああこれが熱帯魚なんだなあ、なんて思いました。
でも海水温度が上昇して台風になるのよね。

海から上がりシャワーを浴びてディナーへ。
スマホをみると佐川急便からメールが入っていました。
電話がつながらなかったので、というお詫びのメールと
配達担当員は早急に替えてくれるとのこと。
よかったよかった。
通販の多い今、なんだかんだ三つの宅配業者を出入り禁止にはできませんからね。

私は安心して早々に眠りにつきました。
一時くらいに目が覚めたので外へ。

満天の星空。
星って本当に瞬くんだなあ。

ひとしきり星空を楽しんで
そしてまた眠りにつきました。

続く


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