治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

民主党政権と発達障害者支援

2010-01-25 09:10:46 | 日記
内閣府の障がい者制度改革推進会議のメンバーに発達障害者の関係者が入らなかった問題について、JDDネットの方たちが福島大臣に申し入れをするらしい。あらら、無視されましたか。

私は民主党政権が誕生したときから、なんとなく発達障害者支援とは相性悪そうだな~と思っていた。

上手にその理由を言語化できないのだが。

民主党が主張する政策、たとえば高校教育無償化とか時給1000円とか製造業への派遣労働禁止とか、そういうのを見ていると、民主党の考える「平等」ってものがなんとなく浮かびあがってくる。

で、そういう「平等」意識って、発達障害を理解するときの邪魔になるような気がしたのかもしれない。今にして思えば。
平等が悪いんじゃないよ。平等であるべきなのは当たり前。でも、どうやったらその平等が実現するかの考え方は人によって違う。

よい子民主主義系の人たちには、発達障害のある人が置かれた苦境が理解しにくいような気がする。
理解できない、のではない。理解しにくい。

たとえば、私の経験では、わりと先生方の中に「感覚過敏」とかをいやがる方がいる。
「そんなわけないでしょう」と否定するんじゃない。なんというか、そういうものの存在が許せない、っていう感じ。
教組系の集まりに呼ばれたときとかは、とくにそうだったな。

「五感が違う子がいるみたいですよ」と告げると、「なんてひどいことを言うんだろう。子どもは平等なのに」とか思うようだ。

なんか、自分の考える「平等」とかに反する生き物がいる、ということを認めたくない、みたいな感じ。「浅見さんは違いを強調するんですね」とか言われる。

「いや、この子たちも同じ人間です。同じようにみんなの輪の中で仲良くやっていればいいんです」と私がしゃべることを期待して呼んだのに何言うんだよ、ていう感じ。

同じ人間なのは当たり前。平等なのは当たり前。
でも、認知とか身体感覚とかが違うから支援しなきゃいけないんじゃないんじゃないだろうか。

それに、子どもは先生たちの信条を体現する道具じゃないんだけどね。
本当に五感の違いで、みんなと同じ空間を共有することが難しい子たちがいるんだけどね。

そういう「事実」がお気に召さないタイプの先生って、ときどきおられます。
とても子ども思いの心ある先生の中に。

またいつもの暴論かもしれないが、左に寄っている人は、発達障害を理解するのがあまり上手じゃないような気がする。
でも弱者保護の意識が強いのは左に寄っている人たちだ。
そこが難しいと、いつも思う。

「平等」をあまり声高に叫ばない人のほうが「多様性」は理解しやすい。
だから案外、企業人とかのほうが、発達障害への理解力があったりする。

でもまあ、民主党政権のもとでも発達障害者支援が途切れないことを祈ります。
たぶんどういうものなのか、まだじゅうぶんに理解されていないのでしょう。
だから呼ばれなかったのでしょう。
申し入れ主体としての業界団体があってよかったですね。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

昨日はまったりと過ごした。
ほぼ完全オフ。結構珍しい。

カウチ相撲。
テレビではどうしても、現場で一人一人の力士に感じるオーラが伝わらない。不思議。

きせのんの取組だけ正座して見た。勝った。よかった。これで来場所は三役復帰だろう。

結びの一番は、白鵬が意地を見せました。

それにしても初場所はいい相撲が多かった。九州場所とは大違い。やっぱりお客の入りは、パフォーマンスに関係してくるよね。

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