治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

札幌で会いましょう

2010-07-14 08:02:10 | 日記
さてさて、少し前に、私のお友だちのぶんパパさんという人に
私のお友だちではないベムとかいう人が
ついったー上で絡んでいた。

ぶんパパの職業とか、自閉症のご子息が服薬していた薬の種類とか知りたいらしい。
まあ知らない相手にネット上でするには失敬な質問である。

自分だって職業を明らかにしていないのに
どうして見も知らぬ人の職業・勤務先
ご子息の処方箋といったプライバシーをネット上で問いかけるのか
不思議な人だなあと思った。

やがて、謎が解けた。
このベムっていう人は、ネット上に巣食う
「ぶんパパは花風社のでっちあげキャラじゃないか」という珍説を確かめているつもりらしい。

ああ、でっちあげキャラね。
去年も裁判やったやつね。
あのときは「ニキ・リンコはでっちあげキャラ」というのがあちらの主張だったけど
それが今度は「ぶんパパはでっちあげキャラ」になったわけね。

どうしてこう毎年「でっちあげ説」が出るのか。

想像力の障害の産物?

想像力の障害の一面をニキさんは、先日の講演でこう説明していた。
「ありえない想像を振り払う力の障害」

「それはないだろう、ふつう」という説で頭がいっぱいになってしまうのだという。
そして世間的には頓珍漢な振る舞いをしたりする。

もちろんこれは自閉症の特性なんだろうけど
自閉症の人と暮らす家族にもそういう影響が出てるのかしら。

あのね、花風社は、キャラのでっちあげはやりません。
金輪際やりません。

理由は大変に明確です。

経済的じゃないです。

すなわち

儲かりません。

私は商売上手だと悪口を言われている商売人ですが(まあ私に言わせれば悪口じゃないんだけど)
キャラでっちあげは儲かりません。
だから花風社がなんらかのキャラをでっちあげるというのはそれは「ありえない想像」です。

キャラ設定というのは、とても手間のかかる作業です。
社内でそれをやるっていうのはコストパフォーマンスが悪すぎる。
外にいる本物の人物に書いてもらったり、取材させてもらうほうが、仕入れが抑えられます。利幅が出ます。

ところがこのベムっていう人は、実在するのなら実在すると証明するべきだというのが主張。

これが前回の裁判ではテクニックを要するところだった。なぜならニキ・リンコは身元を明らかにせずに活動することを望んでいたから。
だから裁判所で、どこまで情報開示すべきか判断してもらったわけです。

でも今回はそれに比べれば簡単。

証明しろ。

私はそれならば、きちんと司法の手続きをとって、ベムさんがうち相手に開示請求の訴訟でも起こせばいいと思うけど、それはいやみたい。
「提訴」と「判決」の区別がつかないのか、そらパパに対して提訴を考えるって言っただけでも大騒ぎだったからなあ。
まあ司法が嫌いなんでしょ。

でもぶんパパさんは男前だからね。こう返した。

「じゃあ札幌に来い。息子に会わせてやる。息子の主治医にも会わせてカルテを開示してやる。職場にも案内してやる」

おおお、それは手っ取り早い。
じゃあ私もそのときは行こうっと。
ぶんパパにも会いたいし、お手製のモカチューも飲ましてもらいたかったし
うにがおいしい季節に一度札幌行きたかったんだよね。

というわけで「じゃあいつにする?」とベムにきいている。返事はないけど(←今ココ)。

「ぶんパパはでっちあげキャラかもしれない」

こう疑問を持つ人々を代表してベムっていう人は札幌に行く。
でもぶんパパは「何人でも来いよ。まとめて面倒みてやるよ」って言ってるから
他にもご希望のある方は花風社にメールくだされば日程決まり次第お教えしますけど。

ただしもちろん、ぶんパパにしたって、本来赤の他人に息子の処方箋だの自分の職場だのを開示する義務はないでしょ?
だからいずれこの責任をとってもらう日が来るかもしれない。
弁護士は立ち会わせる。そしてすべて映像に残す。
ぶんパパとしては当たり前の権利行使だ。自分の家族の人権を守るためのね。

だから札幌に行ってね、ベムさん。あなたが望んだことなのだから。実在を確かめたいと。

知りたいんでしょ? ぶんパパのご子息の処方箋やぶんパパの職業が。

他人にそこまで興味を持つって変わった趣味だと思うけど、ぶんパパが来てもいいよ、って言ってくれたんだから、行ってね。

ただ、ネットの情報によるとベムさんはご子息に少しでも財産を残すため、節約と利殖に励んでいるとのこと。
もしチケット代を惜しんで札幌行きをためらっているのなら、いつもの宣伝のお礼に私がチケット買って送りましょう。
氏名・住所・年齢が必要ですから会社にメールしてね。

=====

それにしても、勝手にありえない想像をしておいて
「それが違うと証明しろ」っていうのは

去年の裁判の相手にも、そらパパにも、ベムにも共通していることなんだけど。
どうしてこういうことが許されると思っているんだろう?

私はそれを昨日取材しましたよ。

で、一応自分なりに納得しました。このシリーズ(四部作)の次で触れます。

アップは本日13時の予定。今のところの仮題は「障害児の親よ、甘えるな」です。

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