治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

いくら「親のせいではありません」と言ってもねえ

2017-09-26 12:04:00 | 日記
さて、昨日の一六タルトの記事にいただいたいぬこさんのコメントにレスというか
解説というかを付けていきましょう。

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あの日の憤りと今 (いぬこ)
2017-09-26 00:08:10
2年半前を思い出しました。

公立小学校での通級、年に一度の勉強会。
その大規模校の主催側、私は責任者でした。

凸凹さん保護者の、今の子育てに適任なのは
浅見社長しかいないと会議を重ね、
お願いをし、受けて頂き、準備を。

希望者のみの参加。公立小学校に。
きました。匿名の虚偽文と講師再考指示が。

まさか、公立小にそんな手紙を送りつけるとは
一般社会市民の自分には理解不能、驚きの
直後、怒り炸裂。テロだと。
代表して、常識と正義を伝えるも、上役には伝わらない。この伝わらない世界は何?

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いぬこさんたちの通級親の会さんから依頼を受け、行きますよ、とお返事したのですよね。
そうしたら怪文書が来たんですよね。
そして主催者側にも、それにびびる人もいた。本当かどうか検討もせず「とにかくめんどくさい」という体質の人はどこにでもいますからね。でもいぬこさんたちは私の話を聞きたかった。

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結果、お願いしてる立場の自分が、
浅見社長に無礼にもその事実をお伝えし。
何がなんだか解らない程、熱くなった私に
「熱くなりすぎでは?涼しい顔で堂々とやれば
いい。希望者だけなのだから」と言葉を頂き。

会は満員御礼の受付増設になった訳ですが。

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いぬこさん的には、怪文書にのっかってた浅見に関する疑惑を私に直接問いただすという役目を負い、そしてそういう自分を無礼に思い、涙泪で私に尋ねてこられました。役目として。
私はひとつひとつお答えしましたよ。
中にはYTが主張し、はっきりと東京地裁で決着がついて名誉毀損認定されている疑惑もありましたからね、申し開きは本当に簡単だったのです。「あ、それでたらめです。主張した人前科一犯になりました」っていう感じ。

そしていぬこさんたちにいったのです。
「結果として浅見の講演めんどくさい、という判断を上がして、取りやめになったのならそれはそれで仕方ない。でも皆さんの初志としては、私を呼びたいと思ったのでしょう? 私の話を聞きたいと思ったのでしょう? ならば最初に抱いた自分の希望は大事にしたほうがいいですよ。とりあえず私はやるなら行きますから。なんのわだかまりもなく」

これは「治せるものなら治したい」という親心を私が大事にしているのと通じるかも。
誰がなんと言おうと親御さんには主体性を大事にしていただきたかったのですね。
っていうか、「やりたい」と思ったことはやった方がいいじゃないですか。

だから「こっちはなんのわだかまりもなく提供できる情報は全部つまびらかにするからまあ頑張って開催の方向にもっていきなさいよ」というアドバイスです。
そして皆さんの頑張りは実りました。

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「希望者」だから、参加者がどう感じ、その後、育児に繋げたかは自由。

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そのとおり。そしてあの直後から立て続けに、何人かの方が小田原に向かったようですよ。

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当事、まだこの世界事情に浅かった私は
主催側として、テロ文が届いた以上、
講師が児童が安全にとギラギラ目を光らせて
ました。

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これは、一六タルトの方の会でもそうだったのです。さりげなく警備してくださっていたのですよ。そしてそういう手間をめんどくさいと思ったらやめてしまう主催者はいると思うのですね。
だから、信念がどれくらいあるかの問題なのです。
いちゃもんつけて会をやめさせた人たちに「それは勝利じゃないよ」っていうのは、いちゃもん力が強かったとは限らないからです。たんに、主催側が腑抜けだったのかもしれないのですよ。そして、一層発達障害への偏見が育まれたのかもしれないのですよ。めんどくさがりやの人ほどいちゃもんには弱いし、一方で発達障害者とつきあう気持ちも薄いことをお忘れなく。

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2年半を過ぎた今、あの時UPした自身のfbを読み返し、今なら、突き止め、引きずり出せばよかったと解ります。他にも色々な手筈ができる。
お友達の一般会社の社長さんもコメをよせて
くれてたんだった。共存などできない。

…例えば、スーパーに異物が混入したと「虚偽文」を「匿名」で出したとします。
店をあげて、業者が警備が、お客様に何かあってはならないと経費を人を使って必死に調査
するでしょう。虚偽だと判った時。
業務妨害として、然るべき対応をします。
警察にも行くでしょう。
小学校に。講演会でも同様です。

ダメな事は何人であれダメです。

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そのとおりです。
聞きに来る来ないは自由。その内容を受け入れるかどうかも自由。そんな講演会にやめろ活動をするのは、一般社会から見ると非常識極まりない。
そして一部親の暴走したこういう行為が、発達障害への偏見をますます広げていくでしょう。

私はかつてこう書きました。

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ギョーカイ神社のご本尊は、子どもたちではありません。
「親のせいではありません」と涙で書かれたお札です。

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伝統的な親の会はこればっかりやってるから、支持を失っていきますよね。
親同士の支持だけではありません。いぬこさんのお友だちの一般社会の経営者と同じように感じる人は多い。「外から見ると社会人として異様」なのです。

自閉症の子たちは許容範囲が狭く、自分の思い通りにならないとパニックを起こす。
それをいくら「性格ではなく障害」「しつけのせいではない」と言ったところで、親が同じように自分の気に入らないことにパニックを起こし集団で突撃していたら「ああ、やはり性格が遺伝したのね」「あれじゃあしつけなんかできないわね」と思われても仕方ないですよ。
中には「とりやめ」を決めた団体があつたとしてもそれは別に主張を受け入れたわけではなく、単純にめんどくさかっただけで、表向きの中止の理由はだいたい後付けなんですよね。

そしていぬこさんちのお嬢さん。今はご自分でも「治った」って言ってる。「これからもまだ治る」って思ってる。明るくかわいいお嬢さん。栗本さんや神田橋先生の知見も借りながら一家で楽しく修行し、弱視も治って、分厚い眼鏡が取れて裸眼をきらきら輝かせ笑顔で生活されていますね。そしてアレルギーも治った。それは、不思議なことでもなんでもありません。私たちにとってはね。だって神経発達障害なんだもの。それが治ったんだもの。

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…タルト食べよう。愛媛素晴らしい。

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はい。「栗づくし」おすすめですよ。