治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

他害がなくなることで得する人は誰?

2015-12-18 09:18:06 | 日記
他害がなくなることで得する人は、本人も家族もだけど

大局的に言えば、他害する人が減ることは

「サステナブルな福祉」に貢献するのではないかしらね。

先日、読者の方のお子さんの学校の先輩
卒業時期を迎えた人が、やっと生活介護の居場所があったということで
「おめでとう」を言ったけど今一つ喜んでいないのできいてみると

週一回だそうです。

つまり、卒業後、週六日在宅。
煮詰まるよねえ、親子とも。
でも今はそういう人も多いそう。

情弱だとそこで「国は何をやっているんだ」方向に行くけど

施設が足りない状況なら国は申請さえあれば認可と公金を下すのに
やりたい事業者がいないわけでしょ。
その理由の一つに、人手不足がある。
今後人口減→人手不足 になるとますます福祉で働く人が減る。

そういう状況の中で職場に行くと利用者に殴られ、しかも「健常者に人権なし」が大原則のギョーカイでガマンさせられるとなると、本当にそういう場で働く人はいなくなる。

TEACCHが入ったときに、噛まれる支援者が減って助かったという話を聞いたことがある。
でもそれだけじゃなく

今回栗本さんが発見したみたいに「他害の人には身体的な特徴がある」ことに気づき

それを治すことによって他害が収まれば

また噛まれる人ぶたれる人が減るね。

昨日面白い事言ってた人がいるけど、そうなると

「身体アプローチ」VS「問題行動は無視」

の戦いになるんだな、と。

「問題行動は無視」系の人たち(ABABAKAと命名)はあくまで「問題行動は無視」と言い張るかもしれないけど

それは彼らが「支援する」(当事者も保護者も)というより

「問題行動は無視」という信仰を優先させているから。あるいは、ABABAKAとして不動の地位を築くことを優先させていて、本当に困っている人にどんな手を使ってでもなんとかしてあげようという○○(猫クイズ3の答え)に欠けているから。
「これで治らないんだったら一生治らないんじゃね」と慢心しているだけなので

構造化でも犬の曲芸でも収まらなかった人
いやそれにぴんと来ない人は

「他害を起こす身体」を整えてあげて「他害を起こさなくてい身体」にしてあげるといい

という知識が行き渡る時代になるといいね。

そうすると、助かるのは

福祉現場の人かもしれません。