
斎藤知事『ハラスメント防止』に関する研修が始まる 県側が去年12月に要請も多忙など理由に12日実施
要点は・・・
兵庫県の斎藤知事たち、幹部職員を対象とした「ハラスメント防止」の研修がきょう=12日午後1時10分から始まる。
知事が「パワハラなどの疑惑」が告発されたことを受け、去年12月から県の部局が実施を求めていたが、年度末の議会対応などが多忙だったとして、きょう=12日の実施となった。
ことし3月には県が設置した第三者委員会が公表した調査報告書で、パワハラがあったと認定。斎藤知事は自身でも認め、謝罪していた。
研修は、「風通しの良い職場づくりのための県幹部職員研修」という名称で、知事以外の幹部職員も200人参加。
第三者委員会は、県の告発に対する一連の対応は「違法」と指摘しているが、斎藤知事は、「告発文書は誹謗中傷性の高い文書で、対応は適切だった」という考えを変えていない。
研修の内容は
▷組織マネジメント力向上とパワハラ防止▷公益通報者保護制度▷個人情報保護制度−の3部構成で、約4時間20分を予定
パワハラについての理解が乏しかった知事が招いた兵庫県庁告発文書問題。
県の部局から昨年12月に研修の実施を求められていましたが、
5か月も経った今日やっと研修が実施されます。
公務が多忙なのはわかりますが、この問題を重要視していたら多忙であってももっと早く研修を受けた筈です。
今日の実施になったのはそれだけパワハラについての理解度が少なかった証左でもあります。
勿論、年末も年度末も自治体は多忙でしょう。
更には管理職全員となれば日程の調整も難しいと想像できます。
しかし、この事は県職員が働きやすい職場にする為にも知事一人だけでも個別に、
そして一日も早く受講すべきでした。
知事は午前中には記者団の質問に
「管理職も組織の責任ある立場なので、受けていただくことが県庁にとって、なにより県民にとって大事なこと」
と述べたようですが、もう他人ごととしか受け止めていないのだなと呆れてしまいます。
知事は県庁のトップです。
県職員の模範となるべき立場です。
そして県の全ての職場でパワハラをなくす為にも知事が率先し、規範となるべきなのです。
いつも知事は真摯に受け止めると言いつつ、
実際は指摘を受け流す、聞き流す、無視をする・・・。
そんな態度でした。
本当に今日の研修が知事のパワハラ理解に繋がり、反省をするなら
元県民局長の告発文書を「嘘八百」と言った事、
そして元県民局長を「公務員失格」と決めつけた発言を撤回し、
告発者捜しをした事は間違いだった、との発言があってこそ、今回の研修は無駄にならないでしょう。
次の知事記者会見の予定は15日木曜です。
是非とも記者の方々には嘘八百発言を撤回するかどうか知事に質問してもらたいです。
あと一つ、
知事は告発文書は「誹謗中傷性の高い文書だった。だから対応は間違っていなかった」
と何度も記者会見で述べています。
ではどの部分が誹謗中傷性が高いのか、
そしてそれは誰に対しての誹謗中傷なのかも質問してもらいたいです。
また今回の研修は知事と幹部職員が一緒ですが、
パワハラだと指摘された知事は個別で研修を受けるべきですし、
別途一般職員向けの研修もしてもらいたいです。
第三者委員会の藤本委員長が総論として
県職員の方々はよく頑張って働いているが、それが我慢に繋がる事もあると述べていました。
つまり県職員も我慢したらパワハラを受けてもパワハラと気付かないのでは、
それこそ風通しの良い職場にする為にはパワハラに気付く事、
その為には一般職員もパワハラについての研修が必要です。
パワハラを受けても自分が悪いからと、自分を責めて、最悪心を病み、自死に繋がる事もあります。
ですから研修は知事、幹部職員、一般職員とそれぞれの立場に応じた研修をするべきだと思います。
勿論、一般職員はかなりの人数でしょうから、それぞれ分散して研修を実施する事も必要でしょう。
多忙を理由に研修を引き延ばした知事ですが、
事の深刻さから考えると多忙であっても研修は優先すべきでした。
公務が多忙ならそれ用の専門書もあるでしょうし、それ用の動画もあるでしょう。
自宅でも、残業して県庁の市長室でも勉強できます。
夜中でも職員にチャットで返答を求めるぐらいですから、やる気になればいつでも勉強できる筈です。
要するに自分の判断の誤りにより、多くの人が迷惑を被った事を分かっていないのです。
そして命を絶った人もいる事をあまり深刻に思っていないのではと思います。
今日の研修が無駄にならない事、そして斉藤知事の考え方が変わる事も期待したいです。