県は地方公務員法の守秘義務違反の疑いがあるとして、13日付で容疑者を特定しないまま県警に告発状を提出する方針。

 元局長は2024年3月、斎藤氏のパワハラなど七つの疑惑を告発。これを把握した片山安孝元副知事らが元局長を尋問した際、私的情報が入った元局長の公用パソコンを回収したことが分かっている。

 この情報を入手したとして、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首は24年11〜12月、X(ツイッター)や動画サイトで発信。データのファイル名が写った画像などを明らかにし、ネット上で拡散された。

 元副知事は県議会調査特別委員会(百条委)で私的情報の内容は確認したが、データとして所持したり、他の職員などに見せたりしたことはないと証言。県はネット上に公開された経緯を調べるため、複数の弁護士らでつくる第三者委を設置していた。

 元局長は告発などを理由に懲戒処分を受け、24年7月に死亡した。県が設置した別の第三者委は今年3月、告発者を捜した県の対応について、公益通報者保護法に違反すると指摘している。【栗田亨、山田麻未、稲生陽】

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兵庫県知事告発文書問題の終わりが見えてきません。

昨年11月の知事選で終わればよかったのですが、

選挙にまつわる疑惑もあり、先が見えません。

これも知事が告発者探索をし、記者会見での「嘘八百」発言が間違いだったのです。

判断ミスがこんなに大きな問題になったのです。

 

百条委員会や第三者委員会の調査で、知事がパワハラや公益通報についての無知がわかり、

昨日は斎藤知事はじめ120人の幹部職員対象の研修もありました。

ところが知事は研修を真剣に聞いていなかったのか、

告発者捜しなど当初の判断は間違っていなかったと、知事は考えを改めていません。

これでは何を言っても、無駄です。馬耳東風です。

 

そんな中、告発文書問題とは別の第三者委員会が調査結果を発表しました。

これは元県民局長の公用PC内の私的情報が県職員や立花氏や丸山穂高氏に漏洩し、

知事選に大いに利用された問題の調査です。

 

そもそも公用PC内の情報は簡単には分かりません。

片山氏らが西播磨県民局をアポなしで訪問し、県民局長のPCを押収しました。

その時、片山氏はPCのパスワードを局長から聞き出し、

ご丁寧にもその場でパスワードが間違っていないか確認しているので、

簡単にはPC内の情報は分からない筈ですし、知りえる立場の人物は片山氏です。

ところが百条委員会では漏洩していないと片山氏は証言しています。

う~ん・・・・大いに疑問ですが。

 

片山氏の証言を信じるとして、では誰が漏洩したのでしょう。

押収したPCはどこに保管していたのか。そして誰が管理していたのか。

片山氏が漏洩していなくても、片山氏から誰かに漏れ伝わったのは確実だと思いますが。

では何の為に立花氏や丸山穂高氏に情報が漏洩したのかです。

彼らはかなり詳細をYouTubeで検証し、発信していましたが、

その目的は告発者を貶め、告発文書は嘘八百だと証明したかったのでしょう。

 

それは斎藤知事を助け、ひいては知事選で斎藤氏が勝つ為だと容易に想像できます。

繰り返しになりますが、この問題は被告発者である斎藤氏が告発者捜しをした事から始まっています。

告発文書が報道機関に送付されている事を知った時点で知事は関わらなければよかったのです。

それは橋下徹氏も当初から指摘しています。

斎藤氏は相談相手を間違いました。

牛タンクラブの仲間ではなく、弁護士でもある橋本氏に相談すれば良かったのです。

 

では牛タンクラブの仲間、もしくは増山県議らと立花氏はどう繋がっていたのかです。

発信力がある立花氏に非公開の情報を知らせたのが増山氏ら元維新の会県議たち。

立花氏はそんなに信用できる人物なのか、それが不思議ですが、

デマでもいい、告発者を貶める事が目的で発信力に期待したのだったら、

増山県議は軽率であり悪質で公務員失格です。

更には情報を印刷して県職員にバラまいた人物は公務員失格であり懲戒免職にも値します。

※井ノ本氏だと囁かれていますが、こちらは別の第三者委員会で調査しているようです。

 

昨年11月の知事選ではデマに惑わされた県民が多かったのではと思いますし、

今でも斎藤知事や増山県議を熱狂的に支持している人達は、どれだけ真実を知っているのか、

大いに疑問です。

 

企業にも守秘義務があります。

公務員にも守秘義務があります。

特に公務員は県民や国民の個人情報を知りえる立場ですから、

一般企業よりも守秘義務に敏感であるべきです。

その立場でなければ知り得ない情報は外部の漏らしてはいけません。

元県民局長の公用PC内のデータも私的な物であっても守秘義務があります。

それを簡単に外部の漏らす意識の低さ。

嘆かわしいです。

トップである斎藤知事が守秘義務を軽く見ているのは大問題です。

 

知事選から始まり第三者委員会には多くの税金が使われました。

また県職員や県議は公務時間を百条委員会出席や調査の為に奪われた損失もあります。

知事さえ最初の判断を間違っていなければ・・・・

そんな事を思います。

更には県庁内の派閥争いと言いましょうか、

井戸知事に仕えた県職員は斎藤知事の人事に不満があったと想像できます。

何しろ「牛タンクラブの面々」が県庁の重要ポストに就いていましたから。

人事を依怙贔屓だと感じ、反発もあり県庁内が二分していたのではと。

そんな声をかつての部下たちから聞いた県民局長はあの告発文を送付する決断になったと想像します。

それは西播磨県民局の局長メッセージや、告発文書の陳述書からも読み取れます。

まさに「風通しの良い職場」になって欲しいと願っていた元県民局長ですが、

それが出来ていなかった結果の告発文であり、その責任の多くは知事にあります。

ところがそれが分からない斎藤さん。

公益通報者保護法が分かっていない斎藤さん。

パワハラ認定される発言や行動を分かっていない斎藤さん。

 

斎藤さんは行政改革や予算の削減をし、公用車もアルファードにしてくれたとの発言もありますが、

検証が必要です。

また1年前倒しの県知事選、更には種々の第三者委員会や百条委員会への弁護士の召還、

そして昨日の研修の講師への謝礼も。

いくら経費削減をしても、本来なら不要な税金を使った事は忘れないでいたいです。

情報漏洩に関する第三者委員会では調査に限界があり、今日中に県警に告発状を提出するとの事ですが、

県警の調査に大いに期待したいです。