大津市の中学生の自殺事件報道を見ていて違和感を覚えます。
自殺の原因が「いじめ」だとされていますが、その内容を見ると、
とても「いじめ」とは言えません。単なる犯罪行為です。
こんなものを「いじめ」という無害な言葉で形容してはダメです。
社会全体で「犯罪だ」という認識を持つことが重要です。
そして犯罪には、犯罪として断固たる対応をとるべきです。
これを「教育問題」ととらえるのは、間違いのもとだと思います。
学校という場所で起こった「犯罪行為」ととらえるべきです。
学校と警察で連携し、少年犯罪撲滅という文脈で対応すべきです。
それにしても大津市の対応は、まったく理解できません。
市の教育委員会は真相を隠そうとしているようにしか思えません。
アンケートを取りながら重要な証言を見落とすなんてことは、
あり得ないと思います。意図的なものを感じます。
市の教育委員会は「いじめと自殺の因果関係は判断できない」と
言っているようですが、そんな説明に納得する人はいません。
なんの理由もなく、中学生が突然自殺するはずがありません。
こんなひどい「いじめ」を受けたら、自殺の理由は明らかです。
こんなに明白な因果関係ありません。市の説明は不可解です。
大津市当局の責任は重いです。
そういえば、今年3月14日付で書いた私のブログの中で、
英語教育に関し「ある市長さん」という書き方で出てくるのは、
実は大津市の越直美市長のことでした。
予算委員会の地方公聴会で越市長から意見をお聴きしましたが、
その時から「この市長、大丈夫かな?」という疑念を持っておりました。
教育行政や教育社会学の基礎的知識がないことは明らかでした。
当事者意識が薄く、優先順位のつけ方がわかっていない市長でした。
この手の事件では、市の教育委員会や教員が保身に走るのは明白なので、
市長として政治的リーダーシップを発揮し、教育委員会のお尻をたたいて、
真相究明の先頭に立つべきでした。それを怠ったのでしょう。
2012年3月14日付ブログ「英語教育をどこまで?」
/2012/03/post-37e7.html
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