教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

「大学合格73人」実は優秀な1人が受験 大阪の私立高

2007年07月21日 13時08分56秒 | 受験・学校

新聞によりますと大阪市住吉区にある私立大阪学芸高等学校の近藤永・えい校長が大学入試で、優秀な生徒の受験料を負担し、志望校とは関係なく多数の有名私大を受けさせ、合格実績を「水増し」していたことが分かった。大学入試センター試験の結果だけで合否を判定する私大の入試を利用。2006年度入試を受けた生徒は、1人で73学部・学科に合格していた。同校は、合格実績を上げた生徒に対し5万円の「激励金」も払っていた。 同校によると、73学部・学科に合格した男子生徒は特進コースに在籍し、成績は2年時から理系トップ。国公立大志望だったが、「関関同立」と呼ばれる関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の4私大の5学部・学科も受けるつもりだった。大阪学芸高校は受験直前、ほかに、大学入試センター試験の成績だけで合否が決まる枠のある、「関関同立」の計68学部・学科にも出願することを持ちかけ、同意を得たという。  男子生徒は元々受けるつもりだった5学部・学科と合わせ73学部・学科にすべて合格した。受験料と願書の送料計約143万円は全額、奨学金の名目で学校側が負担。さらに激励金5万円と数万円相当の腕時計を贈ったという。 同校は2006年度の4私大の合格者数を延べ144人と公表しているが、この男子生徒が半数以上の実績をあげた形だ。男子生徒は第1志望の公立大の理系学部に進学した。同校は2002年度から、模擬試験で成績優秀だった生徒を対象に、有名私大の受験料を負担する「進学奨学金制度」を始めた。制度は非公開で、適用する生徒にだけ伝えていた。2007年度は、1人で十数学部・学科に合格した生徒がいるという。近藤校長は「そのつもりはなかったが、結果的に水増しと言われても仕方がない」と話している。18歳人口の減少による少子化に伴い私立高校の存亡が問題化しています。大阪の各私立高校とも有名大学への合格実績を上げることが生徒集めに繋がりますので、生き残りを掛けての競争が激しくなりこのような水増し合格事件が起こったと考えられます。この優秀な生徒さん試験疲れをしたと思いますが。私立大学も全入時代到来で、大学経営の危機を迎え受験生集めに必死で大学倒産時代の幕開けです。私立高校も同じで生徒の減少期に入り学校経営も大変で、私立高校間の激しいサバイバル競争に さらされているのが現状です。

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