10年ほど前に知人からポーポーの木から熟して落ちた果実を数個戴きました。
熱帯産果実の様な強烈な香りを発する割には甘味は薄く、熟し柿のような奇妙な味覚
は若い頃台湾で勤務していた頃よく買って来て味わっていたドリアンとか釈迦頭(蕃
荔枝)が思い出され、とても懐かしい味だったのです。
調べてみたら、ポーポーは北アメリカ南部原産のバンレイシ科の落葉小低木で南ア
メリカ原産の釈迦頭とは近縁種だと知って納得しました。
その時、庭に植えておいた種が発芽して5本が成木となり数年前から沢山の花を付
けるようになったのですが、これまでなぜか殆どが結実せずに落花してしまいました。
雌雄同株で両性花のこの木でも同一の木の種から育った木では近縁過ぎて受粉が成立し
ないためだろうと諦めていたところ。昨年一個だけ実を付け熟しました。
若葉が展開する前に幹に多数下向きに付ける花は直径4~5cmの大きさで、萼片3枚、
花弁6枚の暗褐紫色の見栄えのしないものです。花柱を雄蕊が球状に取り囲んでいて、
完全に開花した花には沢山の花粉が作られています。
今年も5本の木全部に沢山の花を付けましたので何とか果実にまで保っていきたい
と考え、この花粉を綿棒に付けて受粉を試みていますが、その結果は後日報告します。
上の画像は開花したばかりの花と、数日経過した花の花弁をむしり取り花柱とそれを囲
む雄蕊を示したものです。熟花では花粉が散乱しています。
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