2019-9-3「岩堰用水のバイカモ」では藤琴川から取り入れた岩堰用水にはバイカモが生育していると書きましたが、 延長12kmのうち13%もがトンネルとなっているこの用水路のどの辺りまでバイカモの生育が見られるのか知るため 地表を流れる数箇所について見て回ってみました。
それで分かったことは、バイカモが見られるのは藤琴川からの取水口のある藤里町矢坂冷水岱~能代市二ツ井町荷上場グミの木のトンネル入り口までの約2キロメートルの間だけで、長いトンネルを出てから先ではバイカモは全く見られず、それに代わってヤナギモの生育が見られました。
藤琴川の取水口からトンネルを抜けて八坂神社の前に出た水は冷水岱集落を通って県道317号線に沿って二ツ井町荷上場に流れ,さらに二ツ井町の市街地を経て薄井で藤琴川に合流します。
バイカモが見られるのは二ツ井町荷上場グミの木のトンネル入り口までで、トンネルを過ぎた先ではヤナギモしか見られません。
面白いことには、トンネルに入るまでの数十メートルの間にはバイカモとヤナギモとが混じって生育していました。恐らく、この辺りで合流する細い側溝からの水で軽い汚濁が生じたため清流を好むバイカモの中にヤナギモの侵入を許しているのだろうと考えました。
水質の変化により生育する植物相が変るという事実を示す好個の例と考えました。