花好きじじい

花を求めて山野を歩き回っています。
花好きの皆さん花にまつわる話をお聞かせください。

ミズバショウの栽培

2016-04-20 08:31:07 | Weblog

 2015−07−08『ミズバショウの種』ではミズバショウから種を採取して植木鉢に播いたと書きましたが、ここではその後の経過を書いてみます。

 2015−07-06
 前のブログでも書いたように、十分に熟して崩れかっかた集合肉穂から種を採取し、半分は肉穂からもぎ取ったままの種、他の半分は付着した果肉を取り去った種とを別々の植木鉢の湿らした培養土の上に並べて土で覆わず,ナイロンの袋で包んで保湿した状態で発芽するのを待ちました。
 

 2015−07ー29  
 ようやく発芽し始めましたので、数日間は発芽率を調べつため覆土せずに観察し、その後軽く覆土して定着させました。
 発芽率は果肉を付着させたまま播いたものでは果肉を取り除いて播いた種より著しく劣るだけではなく、その後の生育にも歴然とした差が出てきました。
   

 2015−08ー12
 

 2015−10ー01
  

 2015−10ー26
  
10月末になると葉は枯れはじめ、11月に入ると完全に萎縮します。
 
  鉢は湿度を保ち、凍結しないように涼しい室内に置き越冬させます。 

 2016−04−21
  
3月になると芽が出て、ゆっくりと葉が広がってきます。
 

  今年3月初旬に再び芽を出してからまだ1ケ月しか過ぎていませんので葉は伸びていませんが、成長スピードが緩慢で、成長したにしても今年中にはそれほど伸びるとは思われません。
 多分、花をつけるまで成長するにはあと何年かを要するものと思われますが、開花したらまたこのブログに載せたいと考えております。


ザゼンソウからの種の採取

2016-04-02 17:37:45 | Weblog

 2015-7-8にアップロードしたブログ『ミズバショウの種』ではミズバショウから種を採取して播いて殖す試みについて書きましたが、今回は昨年採取に失敗したザゼンソウからも種を採取して播いてみようと再挑戦していますので書いてみます。
 
 種は仏炎苞の中の肉穂花序に形成されるものですから、肉穂花序の発育経過をお示しします。
 肉穂花序が仏炎苞に包まれて地上に出たばかりのものを苞を開いて見るとあだかもマッチの先端の頭薬に似ていますが、翌日には苞が開き、中の肉穂花序の表面には多数の雌蕊(花柱)が見え、更に時間が経過したものでは花柱の先端に細繊維束が出てきます。
     
  次いで、花柱の脇から4個の雄蕊(葯)が出てきます(右はその拡大)。
  
 葯が破れて花粉が出てきます(右はその拡大)。
 
 花粉をスライドグラスに載せて顕微鏡で覗いたものです。紡錘形をしていますが、水を垂らすと球形になります。
 
 この時の肉穂花序上の温度をデジタル温度計で測定してみると、大気温度が20.3℃
なのに対して29.2℃と著しく上昇していました(温度1;大気温、温度2;肉穂花序上)。

 花粉放出が終わると葯は萎縮します(右はその拡大)。
  
             ...................  今回の試み ..................
授粉 
 綿棒に花粉を付け、まだ雄蕊が出ていない肉穂花序に授粉しました。
野ネズミによる補食防止 
 野ネズミ忌避剤を花の周辺に散布しました。

 以上の処置をした上で5月から6月までの間に種を得て播種してみたいと考えております。