ユウシュンランはギンラン、ササバギンランに近いラン科の植物ですが、それらに比べてかなり小型でひ弱で全く見栄えのしない蘭なのですが、生育場所も生育数も限定されているため絶滅危惧種に指定されています。秋田県でも男鹿半島でしか見つかっていません。
5月15日、曇り空で小雨のパラつく中を友人に連れられて男鹿半島に出かけ、男鹿本山への登山道傍の薄暗い樹下に数本のユウシュンランが開花しているのを見つけ撮影してきました。
ユウシュンラン(祐舜蘭)Cephalanthere erecta var. subaphylla (Miyabe et Kudo)はギンランの変種として宮部金吾・工藤祐舜によって1932年に報告されたもので、和名には工藤祐舜の名を冠されています。
なお、工藤祐舜(1887~1932)は秋田県湯沢市増田町の出身の植物学者で死亡時は台北帝国大学理学部教授だった方です。