国会は先の安倍晋三首相など政府4演説を受けて今日から衆議院で各党の代表質問に入った。代表質問は質問者も答弁者も予め紙に書いてあるものを読み上げるだけで緊迫感がなく、与野党のヤジがやたらに耳に響くだけだ。
それに比べて予算委員会など委員会の質疑応答は一問一答のやりとりが見られ、それなりに緊迫感もあり見ている者にも表現は悪いが面白味を感じさせる。
とは言っても、この委員会質疑も予め質問者は質問事項を事前に通告し、答弁者もそれに合わせて予め答弁書を作り、無難な答弁を行うのが常だ。その答弁書も多くは担当の官僚が下書きし、答弁者はそれに自身の言葉を加除しているとのことだ。
ただ、たまには通告していない質問も飛び出ることがあり、答弁者が立ち往生することもあるが、そんなときには答弁者の能力が確かめられることになる。
冒頭に戻ると、つまらない本会議場の代表質問だが、とは言っても、この代表質問で、政府の基本的なスタンスや施策を明確にし、与党代表はさらにこれを掘り起し、野党代表は疑義を示すと同時に自らの対案を示すには必要な場であることも否定できない。
そんな中で、今日行われた代表質問で気が付いたことだが、安倍首相が質問者の言葉を聞くまでもなく、しきりに手許の原稿を、口を動かして読み合せている姿がテレビに映し出されたことだ。
答弁書が用意してあるのだから、相手の質問を聞いていなくても答弁には困らないだろうが、少なくても一国の首相が相手の質問を真摯に聞くと言うことは、道義的に当たり前のことではなかろうか。
また、答弁書をその場で復唱しているように見える姿がテレビに映し出されるとは、役者の台本読み合せでもあるまいし、何とも情けない感じだ。今まで、このような光景を見た記憶はないが、安倍首相はいつもこうなのか。
一国のリーダーならば、政治の主戦場でもある国会でもっと泰然自若とした姿を見せて欲しい。
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