先に静岡地裁で無罪判決が下された袴田巌さんの無罪が確定した。
この機に及んで検察が控訴するか否か注目され、袴田さんを支援する側から控訴しないよう強く要請していたが、一昨日、先ず検察トップの畝本直美検事総長が控訴しないと談話を発表。昨日、静岡地検が控訴する権利(上訴権)を放棄し、袴田さんの無罪が完全に確定した。
畝本検事総長は、証拠捏造とされた点について、「強い不満」と言わずもがなの尾ひれをつけながら、「長期にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてしまうこととなり申し訳なく思っています」と謝罪した。
また、静岡県警の津田隆好本部長は、袴田さんへの謝罪について、「どのような思いを伝えるかは、ご本人の意向や関係者と相談した上で決めたい」と報道陣に説明した。
真犯人が分からないままになっている点については」ご遺族に対し大変遺憾、残念に思っている」と語った。
袴田さんは、58年という気の遠くなるような年月のほとんどを死刑囚として過ごし、死刑の恐怖と超長期の拘禁で精神をむしばまれ、意思疎通が難しい状態が続いている。
無罪確定についても。恐らく理解できていないかも知れないと思われている。「関連:9月27日」