これはちょっと虫が良すぎる話ではないか。12月9日、安倍晋三首相は、臨時国会閉幕を受けて記者会見し、憲法改正について「必ずや私の手で成し遂げていきたい」と強調した。
首相は「与野党の枠を超えて活発に議論し、令和の時代にふさわしい改憲原案の策定を加速させる」と述べた。同時に「国のかたちに関わる大改革に挑戦し、新たな国造りを力強く進めていく。その先に憲法改正がある」とも表明した。
多くの国民が疑問を持つ「桜を見る会」について、衆参本会議で2回の一方的な釈明をしただけで、野党の予算委員会における説明を逃れ、あたふたと国会を閉じてすたこら逃げ去った首相の発言で重みがない。
憲法改正を言うのなら、自身の身を質してから国民に問うべきで、幾多の疑惑をうやむやにしての憲法改正の話は説得力がない。
それでなくとも、世論調査では、「安倍首相の下では憲法改正反対」の声が多い現状をどう見ているのか。余りにも厚かましいのではないか。
「憲法改正」を語るのなら、俗に言うように、先ずは「顔を洗って出直してこい」というところか。「関連:12月8日」