安倍晋三政権で次から次と不祥事が浮上している。今度は、総務省の事務次官が天下り先の日本郵政の副社長を務めている先輩元事務次官に行政処分情報の漏洩をしたことを摘発され辞任、実質的には更迭された。
日本郵政グループのガバナンスの欠如が問題の根本原因だが、それを官庁や政権が許容してきた構図も浮かび上がる。
件の日本郵政副社長は、かんぽ不正問題を取材したNHKに対し、放送しないように圧力を掛けた人物で、今でも正式な謝罪をしていない。
元事務次官をかさに着て、総務省の管轄であるNHKに圧力を掛け、経営委員会を通じてNHK会長にいらない謝罪をさせた。
NHK会長もふがいないが、辞めても権力を弄することができる仕組みは岩盤状態なのか、旧態依然の実態は国民の常識から相当ずれている。
今回、後輩の現職事務次官が考えられない不法行為をしたことも、前時代的な今の仕組みが成さしめたのだろう。